≪第043時間目≫ キプロス共和国の歴史-後半-

キプロス共和国の歴史

古代より、地中海に浮かぶ美しい島と言われあがめられたキプロス共和国。グリーンラインと呼ばれる境界線により南部であるキプロス共和国【ギリシャ系住民で構成】と、北部である北キプロストルコ共和国【トルコ系住民】に分断されています。
ちなみに、北キプロストルコ共和国を認めているのはトルコ共和国のみで、日本はこの国をトルコ軍実効支配地域としています。
●主な授業内容
・概要:キプロス共和国、キプロス島の南部に位置する。場所はトルコの下。イスラエル・レバノン・シリアが囲む地中海に浮かぶ島。面積は四国の半分くらい。首都はギリシャ語で、ニコシア。トルコ語でレフコーシャ。

・古くから文明のあった地域、新石器文明⇒エジプト⇒アレクサンドロス大王によりギリシャに併合⇒ローマに併合⇒ビサンティン帝国⇒アラブ帝国⇒十字軍侵略⇒ヴェネツィア⇒オスマン帝国⇒イギリス⇒1960年イギリスから独立⇒1983年に北キプロスが独立を宣言。南北に分断された状態が今日も続く。⇒2004年キプロス共和国がEUに加盟。
キプロスの独立に関して・・ギリシャ、トルコ、イギリス、アメリカ、ロシア(ソ連)などが絡む。
ギリシャ・・キプロスのギリシャ系住民をバックアップ。ギリシャ軍事政権下では、キプロスの、ギリシャ寄りのキプロス解放民族組織【EOKA】と共にキプロスのギリシャ併合を目指す。
トルコ・・キプロスのトルコ系住民を保護。キプロス北部に建国するにいたった北キプロストルコ共和国を強力にバックアップ。
イギリス・・ギリシャとの併合をめざすキプロスのEOKAの働きを受けて、トルコをけしかけ、ギリシャVSトルコの対立をあおる。当初は、地中海にある立地条件のよいキプロスの独立を認めません。しかし、当時の世情により、キプロスの独立を容認せざるを得なくなり、その後EOKAから離脱したキプロス大統領マカリオスをバックアップする立場へ。
アメリカ・・最初はギリシャ軍部&EOKAに加担。その後、次第にギリシャ軍部から手を引き、立場が強くなっていくトルコ寄りへ寝返る。北キプロストルコ共和国に関しては、トルコの動きを黙認。
ソ連・・反アメリカの立場から、EOKAから離脱したキプロス大統領マカリオスをバックアップ。戦車などをプレゼント。しかしこれらの戦車がギリシャ軍と組んだキプロスのEOKAに乱用され、ソ連激怒。
という・・以上の国々が絡む関係からも、独立後には、四国の半分ほどの面積に9つの軍隊が駐留していたと言われます。現在も複数の軍隊が駐留しています。
チラッと復習⇒第一次世界大戦後のオスマン帝国敗戦によるセーブル条約、ギリシャとトルコの戦争による希土戦争後のローザンヌ条約、第二次中東戦争など。
最近のキプロス・・近年南北の往来が緩和されましたが、南北統合には至らず。
今日の雑学
・北と南で歴史の教科書の内容が、異なる。
・オリンピック航空はジャクリーンオナシスもかかわる??
・トルコの首相エィジェビットはアメリカのキッシンジャーの教え子
・大谷先生が想像するクーデター事件をなぞらえた作品とは??
・キプロス共和国が特需を受けた当時の世情とは??
次回の授業は、大谷先生の授業です~。大国ですよ~お楽しみに♪♪

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