クリプティッド / Cryptid

レビュー記事かや好きなんですけど☆8以上
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デザイナー: Hal Duncan, Ruth Veevers
アートワーク: Kwanchai Moriya
出版社Osprey Games(cited from)
, Jelly Jelly Games
参照 BoardGame Geek

誰よりも早くクリプティッド(未確認生物)を発見できた時の嬉しさは格別です(かや)

ボドゲレビュアーズによるオススメ度の一覧と平均値

NEZ
NEZ

断片的なヒントを組み合わせて正解を探る推理力が試されるゲーム。各自に与えられるヒントに従わないとゲームが破綻する可能性があるピーキーさと面白さは表裏一体。

かや
かや

クリプティッドがどこにいるか、条件を消去していき当てるというロジカルな推理ゲームです。自分だけが知っている情報を隠しつつどれだけ早く答えに辿り着けるかが面白い!

やすやす
やすやす

(UMAの発見という)うっすらとしたフレーバーを香らせた、ディダクションゲーム。頭がぐらぐら脳ミソふつふつします。

NEZおすすめ度:7 out of 10 stars (7.0 / 10)
かやおすすめ度:7 out of 10 stars (7.0 / 10)
やすやすおすすめ度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
Average:6.7 out of 10 stars (6.7 / 10)

各レビュアーによる個別レビュー

NEZのレビュー

断片的なヒントを組み合わせて正解を探す推理ゲーム。ゲームが破綻する危うさと面白さは表裏一体。

ボード上のどこかにいる未確認生物を探す推理ゲームです。

各プレイヤーにはヒントが書かれた本が配られており、全員がシナリオの番号に従って未確認生物のいる場所の手がかりとなる情報を秘密裏に持った状態でゲームが開始されます。各プレイヤーの持つ情報を組み合わせるとボード上のある場所が導きだされるわけですね。

ゲームが開始されると各プレイヤーはボード上のマスを1つ選んで、他のプレイヤーにその場所に未確認生物がいるかを訪ねていきます。訪ねられたプレイヤーはいる可能性があるなら丸いマーカーを、いないならキューブを置きます。そして、いざ場所の推理が出来たら、全員に「ここにいるか?」を問うと言う形です。

ゲームを進めていくことで、徐々に各プレイヤーに与えられた情報がうっすら見えてきて、そこから断片的な情報を組み合わせていく感覚は、論理的な思考が好きな方にはたまらないのではないかな?と思いますし、予想が的中して場所の特定に成功した時の喜びは格別です。

このゲームの弱点としては、各プレイヤーが正しく情報を把握していないといけない所でしょう。1人でもルールを間違って解釈していると、ゲーム自体が破綻してしまう恐れがあります。

ただ、そんなピーキーな部分はありますが、それを補って余りある面白さを秘めているゲームだと思います。

こんな人におすすめ

謎解きとか好きな人

ルールの複雑さ:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
プレイヤー間の駆け引き:5 out of 10 stars (5.0 / 10)
運の要素:4 out of 10 stars (4.0 / 10)
おすすめ度:7 out of 10 stars (7.0 / 10)
自分は好きですけ度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)

かやのレビュー

未確認生物クリプティッドを探し出すためには情報も提供していかないといけないのがミソ

このゲームはロジカルな推理ゲームで、謎解きが好きな人には是非遊んで欲しいです。

ボード上には沼、山地、水辺、森、砂漠の地形があり、熊と鷲の縄張りが存在し、巨石コマ、廃墟コマなどが配置された状態でゲームはスタートします。

「山地にはいない」とか「巨石コマから3マス以内」、「クマの縄張りから2マス以内」などそれぞれクリプティッドについて違う情報を持っているます。順番に「ここにはクリプティッドがいません」というところに手持ちのディスクを配置していくところからゲームははじまります。

この情報を公開するターンで、できるだけ自分が持っている条件を知られないようディスクを置きます。自分が持っている情報ができるだけ知られないよう、でも他のプレイヤーの条件は推測しながらやっていきます。順番にターンが来るので、自分のターンでできるアクションは2つです。

手番でできるアクション

A)誰か一人に「ここにクリプティッドはいますか?」と質問する

B)探索アクション:全員に「ここにクリプティッドはいますか?」と質問します。

Aはその人が「はい、います」と答えたら聞かれた人はそこにディスクを配置します。外れたら、ペナルティとして質問者がどこか一つにキューブを配置しないといけません。このキューブを配置するときは、自分が持っている条件で「ここにクリプティッドはいない」というところに置かないといけないので逆に情報を与えてしまいます。序盤はこのAの質問を繰り返していき、プレイヤー同士の条件を絞り込んでいきます。そして、全てのプレイヤーの条件が合わさったところにクリプティッドが存在します!

Bは、質問したプレイヤーの左隣から「クリプティッドがいるか?」順に質問に答えます。クリプティッドがいる箇所ならディスクを重ねていき、すべてのプレイヤーのディスクが重なればそこにクリプティッドがいます。順番にきいて外れた時点でチャレンジは失敗するので探索したプレイヤーは一カ所にキューブを配置して情報を一つ公開します。

もしBのアクションをして、全員がディスクを置けたらその場所がクリプティッドの生息地というわけです。

プレイヤーの条件を絞り込み、考えをまとめ、誰よりも早く予想して当てなければなりません。盤面の情報は平等に公開されます。自分が握っている情報を悟られる前に他のプレイヤーの条件を絞り込み、クリプティッドを見つけられるととても嬉しくなります。

謎解きが好きであれば、是非一度遊んでみてください!

こんな人におすすめ

ロジカルな謎解きが好きな人

ルールの複雑さ:5 out of 10 stars (5 / 10)
プレイヤー間の駆け引き:5 out of 10 stars (5 / 10)
運の要素:5 out of 10 stars (5 / 10)
おすすめ度:7 out of 10 stars (7 / 10)
自分は好きですけ度:8 out of 10 stars (8 / 10)

やすやすのレビュー

ゲームのラストで「探し続けてきた未確認生物を発見するはずの瞬間に未確認生物を確認できない」というゲーム史上まれに見る闇のジレンマがあります。

のっけからなんですけど、とにかくこれだけは言わせてください。

未確認生物を確認せんのかいっ!

はぁ…すっきりした…ずっと気になってたんですよね、このことが…。みんなあまり触れないし、タブーなんかな…。
さて、これはまぁどういうことかと言いますと…。「クリプティッド」は、みんなでいろんな情報を共有しつつ地図上の怪しいスポットを探索していき、最終的に未確認生物を見つけて大発見のカタルシスを得ましょう、というゲームです…うん、たぶんそのはずです。

しかしこのゲームの片手落ち、ダルマの片目、画竜点睛を欠くところは、最後の最後に結局発見しないんですよ、そいつを。今までぼくたちは何をやらされてきたのか、頭を煮えたぎらせて苦しみたどり着いた生物が姿を現す直前、まるで夢オチのようにゲームは終了してしまいます。きっと多くの方には問題とならない部分でしょうが、ぼくはこういう論理ゲームが苦手なこともあり、フレーバーをちゃんと回収してくれてないということがとても引っかかっています、とか言ってみたりして。

さて、冗談は横に置いといて肝心のゲーム性ですけど。

ルールや目的が分かりやすいロジカルゲームですね。消去法で次々と「ハズレ」をフィルタリングしていき、最終的にボード上のある1点をあぶりだします。ゲームが長引くほどヒントは多くなり、最終的には誰でも必ず正解にたどり着きますが、それまでに上手く相手を出し抜いて勝利を先取りするわけです。こういったタイプのゲームとしては盤面も鮮やか、明瞭簡潔で非常に秀逸です。

ただし前述したようにぼくのような論理ゲームが苦手な人にとっては、なかなかハードルが高いとも言えます。ものすごく雑な表現をしてしまうと「誰が誰に何の質問をしてその答えは何なのか」をずっと記憶し続けるだけのゲームでもあるので、この部分が苦手だとどうにもなりません。自分だけ何も分からないまま進行しているかのような置いてけぼり感を味わってしまうことでしょう。実力差がプレイ前に分かっている場合は、メモを取ることが可能になるなどの工夫はあっても良いような気はします。

こういった論理的推理ゲームは数多くありますが、ゲームボードを有効に使ったこのクリプティッドは、中でも頭一つ抜けてよくできていると思います。好きな人同士だけで集まってプレイできるなら、きっと満足度も高いでしょう。

こんな人におすすめ

ロジカルなゲームが好きな人。頭脳明晰な人。未確認生物好き。

ルールの複雑さ:5 out of 10 stars (5 / 10)
プレイヤー間の駆け引き:7 out of 10 stars (7 / 10)
運の要素:6 out of 10 stars (6 / 10)
おすすめ度:6 out of 10 stars (6 / 10)
自分は好きですけ度:6 out of 10 stars (6 / 10)
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