本国フランスでは、「カルカソンヌを遊ばずして死ぬな」とまで言われる(言われない)、歴史的城塞都市を舞台にしたタイル配置ゲーム (やすやす)
ボドゲレビュアーズによるオススメ度の一覧と平均値
2001年ドイツ年間ゲーム大賞&ドイツゲーム賞のダブル受賞作品。
デザイナー・ヴレーデのデビュー作ってマジ?
2人で遊んでもよし!みんなで遊んでもよし!!タイル配置の定番と言えばこれ!
なんと、ぼくのボードゲームの入り口はカルカソンヌだったんです!それにより禁断の扉が開かれたわけですから、当時のぼくには、それほどの斬新体験だったんですね~。
ヒゲおすすめ度: | (6.0 / 10) |
NEZおすすめ度: | (7.0 / 10) |
やすやすおすすめ度: | (6.0 / 10) |
Average: | (6.3 / 10) |
各レビュアーによる個別レビュー
ヒゲのレビュー
タイル配置の代表作。ボードゲームの競技性を広げた作品。
まず、この記事を書くにあたりクラウス-ユルゲン・ヴレーデについてちょっと調べてみました。
そしたらですよ、カルカソンヌがデビュー作と出てきました。前々から聞いたことはあったんですが、裏取りしたのは初めて。…デビュー作でSDJとドイツゲーム賞W受賞ってどうなってんだ。
(ソースはデザイナーの公式サイト)
あとなんか小説も書いてた。知らんかった。
さて、ゲームシステムの説明は他のレビュアーに投げっぱなしジャーマンするとして…
少し競技性という観点で話してみようと思います。
カルカソンヌは2006年から世界大会が開催されています。チェスなどの伝統的アブストラクトを除けば、世界大会が定期的に開催されているボードゲームってモノポリー、カルカソンヌ、ドミニオン、カタンくらいでしょうか。
カルカソンヌの競技性
カルカソンヌのプレイ人数は2~5人ですが、慣れてる方はカルカソンヌは2人でやるものだという方が多いように思います。
チェスクロックなどの対局時計を用いて持ち時間を記録し、2人でプレイされるのがいわゆる競技カルカソンヌだそうです。
これを知ったときに、私は「競技カルカソンヌは大変そうだな~。タイルも暗記しなきゃいけないっぽい」と思ってちょっと敬遠していました。
ただ先日、こちらのPodcast「ちっち邸のゆるっとゲーム雑談」で競技カルカソンヌについて語られていて、自分の中での先入観というか敷居が下がった感じがしました。勝つために覚えるのではなく、勝とうとプレイを重ねたら自然と覚える、だからタイル暗記から始めなくていいってのは大きく価値観が変わりました。
競技カルカソンヌはカルカソンヌを楽しんだ先の1つの遊び方の形だということです。
私のように競技カルカソンヌを難しいものだ(もちろん突き詰めれば難しい)と敬遠していた方も、20周年記念版も出たことだし、何度か連戦して改めてカルカソンヌの魅力を感じてみませんか?
余談ですが、カルカソンヌの派生作品(…と呼べるかも怪しい)のカードカソンヌも好きです。
ルールの複雑さ: | (5.0 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (6.0 / 10) |
運の要素: | (7.0 / 10) |
おすすめ度: | (6.0 / 10) |
自分は好きですけ度: | (5.0 / 10) |
NEZのレビュー
人数によって顔が変わるタイル配置のド定番
はい。もう説明不要なタイル配置ゲームの傑作ですね。…と思ったのですが、他のレビュアーの皆さんがルール説明を投げてるじゃないですか(笑)どういう事なの。
改めまして。
カルカソンヌはタイルを配置する事で街道や街を作り上げていくゲームになります。街と言っても城塞都市ですね。出来上がった街道の長さや街の大きさによって得点が入る形式です。
ゲームは手番を順番に行い、タイルの山が尽きたらゲーム終了です。タイルには道や街の一部が描かれているため、既に配置済のタイルに隣接して置きます。この時、描かれているイラストが繋がるように置かなければいけません。そして、その後で置いたタイル上の道や街などに自分のミープルを置く事ができます。ミープルは置かれた場所が完成されるまで置かれたままになり、完成すると得点と一緒に手元に戻ってきます(草原に寝るとゲーム終了時まで戻ってきませんが)。もちろん、ミープルは有限なので、適当にポンポン置いていくと、すぐに手元のミープルを使い切ってしまいます。
また、既にミープルが置かれた場所に繋がるところには他のミープルを置く事はできないのですが、元々は繋がっていないところにミープルを置いておいて、後でタイルを配置する事で繋げるのはOKとなっており、この場合はミープルの数が多い方が得点を得られると言ったマジョリティ争い要素も少しだけ含まれています。
ルール自体は分かりやすく、初めての方から遊びやすいのですが、どこでミープルを使うのか、そしてタイルの配置についても、相手の邪魔をするようにタイルを配置していったりと、しっかりと考えどころがあるゲームとなっていると思います。人数が増えると場のコントロールが効かなくなってくるため、カジュアルに遊べるゲームになりますが、特に2人で遊ぶと逆に残りのタイルを想定しながらゲームを進める事ができるなど、戦略性が高くなってきます。
毎年世界大会も行われており、日本からも世界チャンピオンが誕生しているカルカソンヌ。皆さんも世界を目指して遊んでみてはいかがでしょうか?
ルールの複雑さ: | (5.0 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (6.0 / 10) |
運の要素: | (5.0 / 10) |
おすすめ度: | (7.0 / 10) |
自分は好きですけ度: | (6.0 / 10) |
やすやすのレビュー
牧歌的な景色の裏に血みどろの得点争いが…
記録と記憶をたどってみると、それは2012年のことでした。知人が突如、「カルカソンヌの世界大会に出る」と言い出したため、ぼくは急遽「カルカソンヌとは」と、インターネットを隅から隅まで検索することになったのです。思えばそれがぼくとカルカソンヌの、いや、ぼくとボードゲームとの運命の出会いだったのです…。
さて、ゲームシステムの説明は他のレビュアーに投げっぱなしパワーボムするとして…。
カルカソンヌは、南仏からスペインに抜けるルートをとるならば、ぜひとも立ち寄って欲しい町の1つです。マルセイユからトゥールーズにうっかり直行してしまいそうになりますが、通り過ぎるにはあまりに惜しい場所。見どころのメインとなる城塞は、現代の町からは少し離れた郊外に構えられています。そのため城内の高台から見下ろせるのはボードゲームさながらの牧歌的な景色。これはボードゲームプレーヤーにとっては嬉しいところですよね。
カルカソンヌは、南フランスの町。南にはピレネー山脈、東には地中海の風光明媚な土地。
そしてカルカソンヌはヨーロッパ最大とも言われる城塞都市なのですが、もしこの大きさをゲーム内で再現できたのなら、それだけで対戦相手は白旗を上げるような超高得点が入ることでしょう、それくらい巨大。城壁内に広がる町を探索するうちに1日が終わることでしょう。ちなみに城塞内に点在するホテルに泊まれば、早朝・深夜の情緒ある様子を堪能できますよ。
基本ゲームはかなりシンプルです。手番に引いた1枚のタイルを同じ手番中に配置しなければならないので、どうしても運要素が高いゲームにはなります。残りタイルの全容を把握し、確率をはじき出せる人が勝利に近い位置にいることは間違いありません。何度か遊んだら、麻雀のような雰囲気を感じました。
その弱点を克服するような拡張セットが数多く発売されているため、「基本ゲームに飽きてきたかも」「もしかして向いてないかも」と思い始めても、きっと好みに合うシステムがあることでしょう。ただし今回は基本ゲームのレビューとなるので、☆も基本ゲームに対してのものとしています。
ルールの複雑さ: | (4.0 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (4.0 / 10) |
運の要素: | (7.0 / 10) |
おすすめ度: | (6.0 / 10) |
自分は好きですけ度: | (6.0 / 10) |