第096回【コロンビア / メデジン】日本とコロンビアの“架け橋”の日本語教師 前編

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<現地在住!日本人に訊こう>

《アキ放送回》

皆さん、こんにちは&オラ!(スペイン語でhello)
現在、私は南米のコロンビアに来ています。
このコロンビア第二の都市であり、
標高1500mの過ごしやすい気候に恵まれた常春の町、メデジン。

ここで日本語教師のお仕事をされているかおりさんに、
これまでの長い海外生活のお話やお仕事内容、
コロンビアの抱える格差社会の現実などをお伺いしました。

日本では児童養護施設の指導員をされていたというかおりさん。
その後海外に出て、計12年(!)ほどになるということです。

海外でのお仕事第一カ国目は、南米のパラグアイ。
ブラジルとの国境近くの町で、JICAの“日系社会青年ボランティア”
の活動を2年間された後、コロンビアのManizales(マニサレス)にて、
今度は“青年海外協力隊”として赴任していたそうです。

現地の社会に対して支援をする“青年海外協力隊”の他に、
中南米の日系社会に対する支援活動がJICAにあるとは知りませんでした。


①マニサレス青少年活動

2005~07年、マニサレスの貧困地域にて、子供および青少年に対しての社会教育活動の支援をされていたかおりさん。当時子供や10代だった彼らの中には、今でも連絡をくれる方もいるそうです。




こうして計4年間、南米社会、文化に深く触れた後、
次はフィリピンにて日本語教師としてのキャリアをスタート。
しかし、南米への強い想いにひかれて、
コロンビアに戻ってくることになったのは、今から約6年前のことだそうです。


②日本語クラス

現在、かおりさんが教えるメデジン有名私立大学での日本語クラスの風景です。初級のクラスから中級・それ以上のレベルのクラスで日本語を教えています。




フィリピンでは、生徒が「日本で仕事をしたい!」
という目的で学習されていたのに対し、
コロンビアの学生は、アニメや漫画など日本文化に興味を持って、
趣味の延長で勉強を始めるケースが多いそうです。


③バックパッカーin授業

かおりさんのクラスには、現地の学生と交流したい日本人バックパッカーがたくさん訪れています。時には、現代の若者言葉、はやり言葉を取り入れた対話をバックパッカーの方々が作成し、見本として演じることもあるそうで、生きた日本語を楽しんで学べる機会として大いに盛り上がるようです。




これからも日本に興味を持つ人が増え、
日本とコロンビアの架け橋になるような学生が育って欲しい、
と願うかおりさん。その架け橋を通して、両国の持つ社会性や国民性の違い
(たとえば日本人の責任感や協調性、コロンビア人の楽天さや前向きさ)から、
双方が学び合える機会が増えくれたら、
と、お仕事へのやりがいを語っていただきました。

生活する上で大変な点は、という問いに対し、
「特に無い・・」と頭をかしげられるほど、
ラテン気質な文化が性に合っているというかおりさん。
授業外でも生徒さんを家に招いたり、
彼らの希望でパジャマパーティーを行うこともある、
というほど公私共にとても良い関係を築かれているようです。



(iTunesからお聴きになる方は、こちらからどうぞ)


<さくいん>
・01″10″~ 常春の町・メデジンより
・02″05″~ 児童養護施設の指導員を経て海外へ
・07″55″~ 現地の日本語学校のスケジュール
・10″01″~ 日本語を教える上で難しい点
・11″01″~ “スキット”という勉強アイテム
・12″28″~ 2014年の流行り言葉とは?
・13″50″~ バックパッカーが日本語授業に参加
・17″18″~ 日本語教師をはじめたきっかけ
・19″38″~ 現地に生活している上で大変な点
・21″54″~ 日本語を学びたい学生とは
・23″53″~ こっちの女性の方が社会進出している
・25″30″~ 最貧困層の子どもたちに接していた


【次週予告】

4月10日12時配信予定。次回(アキ放送回)も、コロンビアのメデジンに在住しているかおりさんへのインタビューの続きです。どうぞお楽しみに!