第009回【イラン / マシュハド】旅に恋した女性のお話

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《リョウヘイ放送回》

イスラム教・シーア派の聖地マシュハド。
日本人には、あまり馴染みのない地名かもしれませんが、
イスラム教シーア派が圧倒的多数を占めるイランでは、非常に重要な聖地です。

イラン以外の近隣諸国からも多くのイスラム巡礼者が集まるようですが、
どこの国の巡礼者だろう?というムスリムの人々も、ちらほら見かけました。

マシュハドのバザール(一般人向けの市場)では、
やはり巡礼者用のものが多く、数珠や礼拝用の小さな絨毯の他に、
メッカの方向を示す磁石や礼拝時に額をつける
石(モフルといってシーア派のみが使用)など、
巡礼地ならではのものがたくさんありました。


僕が訪れたのは、礼拝日にあたる金曜日だったのですが、
木曜日の夜から、多くの巡礼者がここへ礼拝をするために訪れており、
ハマム(礼拝堂や博物館など宗教複合施設)と呼ばれる場所では、
そのいたるところで、敬虔な巡礼者が祈りを捧げていました。

涙を流しながらお祈りしている人もいれば、
小さな子供も連れて家族で巡礼に来ている人たちが、
絨毯にのんびりと座って団らんしている風景もあったりと、
厳格な宗教施設であると同時に、彼らにとって、
より生活に密接している場所であることを感じました。

そんな今回のゲストは、世界の様々な地域を単独で旅しているサトコさんです。
特に女性一人での旅行がしづらいといわれるイランですが、
この土地で一ヶ月の間の旅行をしてきた彼女の体験談と、
彼女ならではの視点でイランをどう感じてきたか などのお話を伺いました。

以前、僕は別の女性の旅人に「女性一人の旅行はやはり不安だし危険なこともある。
男の人が羨ましい」と言われたことがあります。
確かに、そういった国や場所や状況は、海外であれば多いと思います。

実際に、女性一人では危険なので、
海外に行くのを諦めてしまった という話もよく聞きます。
イランのようなイスラム教の国に限らず、他の国でも宗教や文化や習慣によって、
男性と女性で旅の内容が大きく変わることもよくあります。



ホーリーシュラインと呼ばれる宗教施設の外側から写真。
内部では写真撮影禁止なので、その様子は撮れませんでしたが、
モスク中には非常に大きな鏡のモザイクで囲まれた、
何とも言えない神聖な雰囲気の空間が広がっていました。


具体的な例を出すと、女性は入ってはいけない、
触ってはいけない制限がある場所があるといいます。
もちろん、男性に対しても制限がある場合もありますが、
宗教的観光施設などでは、ほとんど場合が女性が対象のことが多いかと思います。

例えばイランの場合、宗教的施設では女性のみ、
チャードル(黒い布で頭から足首までをすっぽり覆う衣装)
を着用しなければ入場できない場所もあったりします。

しかし、逆に女性でしか体験できないこと沢山あります。
生活に密着した場面などは、女性の旅行者に対しての方が、
フレンドリーな雰囲気で受け入れてくれることがあるそうです。

サトコさんの場合はいったい、どうだったのでしょうか?僕は彼女と話して、
「この人は、女性ならではの旅を存分に楽しんでる人だ!」という印象を受けました。

また、一般的にはちょっと特殊(?)と思われるほどの、
長期旅行の中での話を訊いて(彼女は一言もそんなことは言ってはませんが)、
僕はまさに「旅に恋してしまった人」、そんな印象を受けたのでした。




(iTunesからお聴きになる方は、こちらからどうぞ)


<さくいん>

・03’37″~ シーア派の聖地マシュハドについて
・04’13″~ マシュハドで売っているお土産について
・04’55″~ 女性から見たイラン
・05’23″~ イランの痴漢について
・06’50″~ イランの地下鉄・女性専用車両について
・08’45″~ イランの女性について
・10’15″~ イランに入っての第一印象と最終日の気持ち
・12’05″~ トルクメニスタンのビザについて
・18’55″~ サトコさんの旅について
・24’41″~ 動物の宝庫・ガラパゴス諸島について
・25’39″~ わたしの旅で流した涙
・27’21″~ わたしの旅で大切にしていること
・30’07″~ わたしの旅での健康管理

*アフタートーク

・32’40″~ 別のイスラム国・サウジアラビアに関わる雑談



【次週予告】

3月1日配信予定。次回(ミツル放送回)は、インドネシアのバリ島で出会った旅人の玄人・シンさんにインタビューしてみました。どうぞお楽しみに!