マーティン・ワレスの小箱ゲーム!ひねりの効いた競りがアツい!(ヒゲ)
ボドゲレビュアーズによるオススメ度の一覧と平均値
サニーバード名作小箱シリーズNo2! 今回も翻訳を担当させていただきました!
私からは旧版との違いをご紹介。
勝ちすぎてもダメ、負けすぎてもダメな競りゲーム。バランスを取るのが難しいんよ!
ヒゲおすすめ度: | (7.0 / 10) |
NEZおすすめ度: | (6.0 / 10) |
Average: | (6.5 / 10) |
各レビュアーによる個別レビュー
ヒゲのレビュー
KOSMOS版とサニーバード版の違いをご紹介
小さい頃、家族で名古屋港水族館に行った時に買ってもらったペンギンのぬいぐるみをめちゃくちゃ大事にしていたヒゲボドです。
サニーバード名作小箱シリーズNo2! 今回も翻訳を担当させていただきました。ありがたや。
KOSMOS版を2個持っていた(2個目を予備ショレと呼んでいた)くらいには好きなゲームです。
作者は重厚で渋いゲームを作るマーティン・ワレス(ウォレス)。
代表作は『ブラス』『ティナーズトレイル』あたりでしょうか?そんなワレスの数少ない小箱作品です。
普段は重ゲーを作っているデザイナーの小箱は切れ味鋭いアイデアでいい感じですよね。
本作『フォレショレ』もそんなゲームです。12年ほど前のゲームですが、この度サニーバード名作小箱シリーズとしてリメイクされました! 私の方では旧版との比較をしてみようと思います。
さきに言っておくと、コレクション目当てでなければ新版がオススメです。
まず1点目はカード枚数が変わりました。具体的にはペンギンカードが増えています。
旧版を最大人数で遊ぶと割と頻繁に捨て札のリシャッフルが入るのが手間だという声がありました。元々はいわゆる2列小箱で仕方ないのですが、リメイクにあたりカード枚数を増やすことになりました。
旧版ルールが好きな方には旧版の内訳にするために何を何枚抜くかがルール後半に書いてあるのでそちらをご参照ください。
次に、ペンギンカードが見やすくなりました。具体的にはランクとスートが入ったということです。旧版はランクが違っても同じイラストでした。
これがランクが大きくなればペンギンの数が増えるというイラストになりました。この方がイメージが湧きやすくていいですね。
また、ランクの下にスートのマークが追加されたのもリメイク時の変更点です。見やすくていいですね。
最後に、イージースタイルのルール追加とそれに伴うペンギントークンの追加です。
これは旧版のゲームの面白いところでもあるのですが、自分の取った流氷/ペンギンカードをゲーム中に確認することが禁止されていました。つまり、自分の取ったカードを全部覚えておかないとダメなんですね。これはこれで面白いのですが、メモリー要素って苦手な方も多いと思います。
しかし「あ、メモリー要素あるなら苦手だからやらない…」ってのはあまりにも惜しいゲームです。
さらに、これはサニーバードならではだと思いますが、子どもと遊んだ時にペンギンを流氷に乗せるイメージが湧きにくいという意見があったそうです。なるほど、確かに数字だけだと味気ない感じもします。
というわけで、取ったカードはオモテ向きにして、その上に取ったペンギンカードに描かれた数のペンギントークンを乗せるというルールがヴァリアントとして追加されました。
この追加により、メモリー要素がなくなって、副産物として盤面が華やかになりました。
…意外と全員の得点状況が完全に見えているので、ガチ度が上がったとも言えますねw。
細かいことを言い出せば、他にもリメイクにあたり変更になったものはあるのですが、まぁ一番は手に入りやすくなったことです。
旧版のファンの方にも楽しんでもらえるリメイクになったんじゃないかなと思います。ぜひ、遊んでみてください!
ルールの複雑さ: | (4.0 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (6.0 / 10) |
運の要素: | (6.0 / 10) |
おすすめ度: | (7.0 / 10) |
自分は好きですけ度: | (8.0 / 10) |
NEZのレビュー
勝ち負けのバランスが重要な競り。かわいいペンギンの悪いゲーム。
ペンギンと氷を集める競りゲームです。ペンギンと氷の数を近づけつつ、得点が高くなるように両方を獲得していきます。
毎ディール、山から氷カードが引かれます。その後、スタートプレイヤーから順番に手札のペンギンカードをプレイしていきます。ペンギンカードには4つの色があり、全てのプレイヤーはスタートプレイヤーの出した色をマストフォローすることになります。さらに、前にプレイされたカードの合計値を上回るようにカードをプレイしなければなりません。
他のプレイヤーが全員パスするまで競りは続き、手番が来る度に場の最大値になるように、プレイヤーはカードを追加していきます。ちなみに最初の手番以外は、カードは複数枚プレイする事が可能です。
競りの勝者が決まるとそのプレイヤーは使ったペンギンカードを捨てて氷カードを獲得し、負けたプレイヤーは使ったペンギンカードを手元に残すか捨てるかを選びます。
最後にペンギンカードを使ったプレイヤーは使ったペンギンカードと同数のペンギンカードを山から補充します。ただし、補充は最大2枚までです。つまり、3枚以上ペンギンカードをプレイすると手札が減っていくことになります。
氷カードの山に仕込まれた終了カードが引かれたら、ゲーム終了です。手元に置いたペンギンカードと氷カードで得点計算をします。得点は氷とペンギンのセットがどれだけ作れるかになります。
氷の数字合計とペンギンの数字合計を比較して、氷≧ペンギンなら、ペンギンの合計が得点。氷<ペンギンなら氷の合計から氷に乗れないペンギンの数をマイナスした値が得点になります。例えば、氷が20でペンギンが23なら、20-3で17点です。
氷が多すぎる分にはマイナスは発生しないので、優先的に取りたい(対戦相手に取らせない)ところですが、結局適度に負けていかないと点数にならないのが面白いです。プレイヤー同士が談合すると、氷すごい持ってるのにペンギン全然いない、とか氷全然取れなくて泣く泣く使ったペンギンを捨てたりと悪いこともできそうなゲームです。実際、僕は「氷は言うても、どっかで取れるでしょ。」と先にペンギンを手元に置いていたので、上家から氷を渡さないプレイを食らいました(笑)
また、マストフォローと無理をすると手札がだんだん減っていくルールも効いていて、後半になるにつれ「緑で来い!!」とか心で念じるようになります。まぁ、そういう時は緑で来ないんですけど。
メモリー要素があるので、記憶系は苦手な方には向かないかもしれません(新版はペンギンを氷にマークできる初級ルールあり)が、単純に勝てば良いのではなく、適度に負けないといけない。でも、後半になればなるほど、場のコントロールが難しくなってくる!と言う、なかなかいぶし銀な面白さのゲームだと思います。
ルールの複雑さ: | (4.0 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (7.0 / 10) |
運の要素: | (6.0 / 10) |
おすすめ度: | (6.0 / 10) |
自分は好きですけ度: | (6.0 / 10) |