お題の内容をコンビで半分ずつ描く異色のお絵かきゲーム。とんでもないキメラが生まれる事も? (NEZ)
ボドゲレビュアーズによるオススメ度の一覧と平均値
フリーゼ、メルクル、マイヤーが集まって、一風変わったお絵かきゲーム作ったよ!
出来上がった絵を公開する時が盛り上がりポイント。
1つのお題を2人で描き上げるのは、お絵かきゲームの中でも変化球。たまにトンデモない化け物が生まれるのが面白いね。観音開きのホワイトボードもいいね!
描いた絵を発表するときは、元気よく「ジャジャーン!」といって開くだけのシンプルなルールですが、描いた本人たちもびっくりの作品が飛び出して盛り上がることまちがいなしです。
ヒゲおすすめ度: | (7.0 / 10) |
NEZおすすめ度: | (6.0 / 10) |
かやおすすめ度: | (6.0 / 10) |
Average: | (6.3 / 10) |
各レビュアーによる個別レビュー
ヒゲのレビュー
お絵かき系ゲームをやらない私がプレイする理由。
リメイク元の作品『モンスター画家』との比較。
まずは、私はお絵かき系ゲームはほとんどプレイしないゲーマーです。
理由はシンプルで『絵を描くことが苦手だから』です。
お絵かき系ゲームというと例えば『テレストレーション』がよくプレイされていると思いますが、よほどのことがない限り、卓には入りません。
嫌いという強い拒否感があるというよりは、わざわざ苦手なことをする理由がないからです。
ただこの『ジャジャーン(原題:Tadaaam!)』(2010)はやってもいいかなと思える作品ではあります。
一番大きい理由は、デザイナーの1人が私の敬愛するフリードマン・フリーゼ氏だからですが、もう一つ理由があります。
この『ジャジャーン』が“失敗を楽しむ”ということが前提のゲームだからです。
システムとしては同じお題を見て、2人の人物が絵の左右を半分ずつ描くゲームになりますが、よほどの奇跡が起きるか、カンニングでもしない限り無茶苦茶な絵が出来上がります。つまり、上手な絵になるわけがないのが前提なのです。この点が、絵が苦手な私でも手に取りやすい理由になっていると感じます。半分ずつ描くことを活かして、お題は基本的に左右非対称のものになっているのがよく考えられています。
さて、本作は『モンスター画家』(2006)のリメイクになります。日本語版はNew Games Orderさんが出版されているので比較的手に入りやすいと思いますが、あえて『ジャジャーン』を買う理由があるとすると以下の点になるかと思います。
〇絵を描くのが紙ではなくて、ホワイトボード形式。
〇お題カードの幅が豊富。(▲裏を返せば原語依存と文化的ギャップはかなりある)
〇モンスター画家にはない追加ルールのルーレットがある。(描き方の指定)
〇ややレアなゲームなので、ゲーム会などで目を引きやすい。
カード部分に関しては、和訳&ローカライズしてありますので、入手された方はご相談くださいませ。
ルールの複雑さ: | (3.0 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (5.0 / 10) |
運の要素: | (3.0 / 10) |
おすすめ度: | (7.0 / 10) |
自分は好きですけ度: | (4.0 / 10) |
NEZのレビュー
2人で半分ずつお題のイラストを描くお絵かきゲーム。出題する側も開くまで何が飛び出てくるか分からない!
1つのお題に対して、観音開きのホワイトボードを使って、1人のプレイヤーが左半分、もう1人のプレイヤーが右半分を描き上げるお絵かきゲームです。常に半分は閉じられた状態になっているため相手が何を描いたか分かりません。しかし、観音開きの真ん中はわずかに隙間があるため、相手の線がわずかに見えるため、意外と線は繋がります。
描きあがった絵は回答フェイズで「ジャジャーン!」と1枚ずつ公開され、他のプレイヤーが何を描いたのかを答えます。回答権は1人1回で早いもの勝ちですので、早めに答えたい・・・ところなのですが、ぶっちゃけこのゲームは途中で得点計算どうでもよくなってきて、完成した絵を見て楽しむのがメインとなってしまいます。
描いてる本人達も完成した作品は公開されるまで分からないため、公開の瞬間はとてもワクワクします(そして、公開された絵を見て机に突っ伏す光景を何度も見てきました)。
あまり、得点を気にせず楽しむのがいいゲームなのかもしれませんね。
ルールの複雑さ: | (3 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (6 / 10) |
運の要素: | (4 / 10) |
おすすめ度: | (6 / 10) |
自分は好きですけ度: | (6 / 10) |
かやのレビュー
難しいルールは無理、大人数で遊びたい人向け
責任ははんぶんこ、面白さは2倍!?
半分ずつ絵を描くだけなのに面白い「ジャジャーン!」
絵を描くときは中央から半分だけ書くこと、というのがポイントで上からの視点で描くのか、下からの視点で描くのか、顔だけ書くのかという指定や相談はできません。
例えば「犬」というお題で、頭だけ描いておけば伝わると二人とも考えたとします。
すると「ジャジャーン!」と開いたときにできそこないのケルベロスがでてきたり、正面からみた視点と、横から見た視点で描かれたピカソ風の作品がでてきたりして開いたときの驚きが面白いゲームです。
また、お題は簡単なものからレベル分けされています。
難しいと「このお題の意味はわかるけど、絵に描けない・・・・」とか「わかんないけどかすかに見える絵を雰囲気でつないどこう」という読み合いが発生します。
「ドン・キホーテ」というお題で「ドン・キホーテ」かけないからドンペンちゃん(激安の殿堂・ドンキのキャラクター)の半分が描かれていたり、ゲームの行方がどこへ向かっていくのかは誰にも予想できません。
私はお題の「ハルク」がわからなくって、とりあえハル→春よ伝われ!ってことでお花をちりばめました。(そして誰も当てられませんでした)
絵を半分描くだけのシンプルなルールなのに、「ジャジャーン!」と開くだけでこんなに面白いとは目から鱗です。
人によっては「自分が描いた絵を笑われるのは恥ずかしい・・」という人もいるので、遊ぶときは
「半分ずつお絵描きして遊ぶお絵描きゲームなんだけど、どうかな?」
とちょっと顔色を見てから遊びましょう。
ルールの複雑さ: | (3.0 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (5.0 / 10) |
運の要素: | (4.0 / 10) |
おすすめ度: | (6.0 / 10) |
自分は好きですけ度: | (8.0 / 10) |