ハーベスト / Harvest

レビュー記事
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デザイナー: Yukihito Morikawa
アートワーク: Osamu Inoue
出版社ForGames(cited from), Passenger Service
参照 BoardGame Geek

キオスクで売られていた幻のゲームが待望の再販!協力したり邪魔をしながら野菜を収穫だ!(NEZ)

ボドゲレビュアーズによるオススメ度の一覧と平均値

ヒゲ
ヒゲ

For Gamesから再販された幻のゲーム。
『がんばれ森川君2号』のシステムデザイン!

NEZ
NEZ

半ば伝説となっていたゲームが待望の再販!悪い事しかしない三目並べ!

ヒゲおすすめ度:6 out of 10 stars (6 / 10)
NEZおすすめ度:6 out of 10 stars (6 / 10)
Average:6 out of 10 stars (6 / 10)

各レビュアーによる個別レビュー

ヒゲのレビュー

For Gamesの初出版のうちの1本。デザイナーの森川さんのゲームには子どもの頃に触れていた!?

2023年ゲームマーケット春で初出展・初出版のFor Gamesからの出版。
他のレビュアーも書いてると思うけど、キオスクでしか買えなかったレアゲームのリメイク。

ベスト人数は4人。意外と2人プレイもよかった。
奇数人数だと場所による有利不利が多少生じるので偶数人数でのプレイを推奨。
時間は概ね20分もあれば終わる軽めのゲーム。

デザイナーの森川幸人さんはボードゲームのデザイナーとして認識していなかったのですが、なんとプレイステーションのゲーム『がんばれ森川君2号』『アストロノーカ』のシステムデザインをされた方とのこと! やってたぞ、子どもの頃に『アストロノーカ』‼

AI育成ゲーム『がんばれ森川君2号』も宇宙農家ゲーム『アストロノーカ』も森川さんデザインってマジ?

思い起こしてみると『アストロノーカ』には、バブーという畑を荒らしに来るオジャマキャラが出てくる(というかここがゲームの本筋と言っていい)のですが、それをワナで撃退していきます。
このワナのシステムプログラミング、ボードゲーム的に言うとプロットに近い感じがあります。タワーディフェンス…ともちょっと違うのかな。
『がんばれ森川君2号』もAI育成ゲームということで時代を先取りしている感がある。(ちょっとだけ流行ったかな?『ワンダープロジェクト』とか。)
いずれにせよ同期のデジタル/ボードゲームを思い浮かべてみてもかなり前衛的なシステムだったんじゃないかなと思います。

『ハーベスト』の出版にあたり、出版社とデザイナーの対談も行われています。
面白い話が書かれているのでこちらからどうぞ。

ボードゲーム、ビデオゲーム、そしてAIはどう融合していくのか:復刻版『ハーベスト』発売記念鼎談 | モリカトロンAIラボ
知る人ぞ知る、伝説のボードゲーム『ハーベスト』は1990年代に森川幸人さんが開発に携わったゲームです。この5月

閑話休題。

そんな森川さんがデザインした『ハーベスト』は2×2の畑を担当し、同種の野菜カードが3枚以上並んだら「自分の畑にある」カードを収穫=得点として受け取ります。特殊カードが2種類だけあるけど、ルールは実にシンプル。

システムが強いインタラクションを担保している、この点が好みの分かれるところかな。もちろん私は好き。3枚以上並ぶには自分の畑だけでは完成しないからね。
このサイズの軽いゲームの中ではかなりインタラクションがあって、ルール分量の割にこってりゲームした感じのあるいいゲームだと感じました。燃費がいいゲーム。

1点だけ、ルールブックの記述で自分の畑にカードが置いてある場合に”カードが置いてある”他のプレイヤーの畑に置けるという記述がないように思います。つまり”カードが置いていない”他のプレイヤーの畑には置けないということは例示まで読まないと分からない。結構重要なルールなので、記述が欲しいと思いました。

総じていいゲーム! お値段が安いのもお勧めしやすいところ! 買った方がいい!

こんな人におすすめ

軽めながらもインタラクションが強いタイル配置系ゲームをお探しの方。
あるいは、農林ピート1号ことピート君。

ルールの複雑さ:3 out of 10 stars (3.0 / 10)
プレイヤー間の駆け引き:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
運の要素:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
おすすめ度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
自分は好きですけ度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)

NEZのレビュー

旅行のお供にするには殺意が高め!?気心知れた仲間達とやりたい悪い三目並べ。

畑で野菜を育てて収穫していくタイル配置のゲームです。元々は駅のキオスクなどで売られていたと言う変わり種。僕も存在自体は知っていましたが、本物を見たことがあるわけでもなく、半ば幻のゲームなのではないかと思っていました。

そんなこんなしてたら、何と2023年にForGamesさんから再販されました!!過去作の再販がボードゲーム界隈の全体的なトレンドの1つとなっている中で、国産の過去作にも再びスポットライトが当たるのは嬉しい限りですよね。

ゲームは非常にシンプルで、各プレイヤー時計回りに手番を行います。手番には手札を1枚畑にプレイして、その後で縦横斜めのいずれかで同じ野菜が3枚並んでいたら収穫となり、カードが置かれた畑の持ち主がそのカードを獲得します。その後、カードを1枚引いて手番を終了します。

プレイヤーの畑は2×2の形になっており、全てのプレイヤーの畑は繋がっています。直線上に3枚繋げないといけないので、必ず複数のプレイヤーの畑に跨がる事になりますね。

「紫さん、トウモロコシ植えて収穫しましょうよ~。Win-Winですよ。」「そうですね。収穫しましょう。」と言う会話の後で置かれた-20。

手番で畑に植えるには条件があり、自分の畑に何も植わっていなければ、自分の畑に植えなければならず、自分の畑に1つでも野菜が植わっていれば、好きな場所に植える事ができますが、何も植わっていないプレイヤーの畑はNGです。つまり自分の畑に最初に野菜を植えるのは持ち主だけと言うことですね。

このルールが意外と効いていて、そのプレイヤーの手番になるまで邪魔されない状態を作ることが出来るので、他のプレイヤーと交渉をする余地が生まれます。

野菜カードの中には同じ野菜でも得点が異なっており、中にはマイナス点になる野菜もあったり、収穫を吹き飛ばす特殊カードの竜巻なんてのもあります。

これは、悪い。

個人の畑だけでは収穫できないゲームなので、自ずと他のプレイヤーと協力体制を築かないといけないゲームなのですが、当然マイナス点は自分の畑に植えたくないので、どこかで味方のふりをして植えたり、他のプレイヤーが協力しようとしているところにプレゼントしたりとマイナス点の野菜や竜巻が暗躍することになります。

可愛い見た目の軽いプレイ感ですが、実は協力と裏切りを繰り返していくバチバチのゲームです。マイナス点や特殊カードで収穫を吹き飛ばされたりするので、仲の良いプレイヤー同士で遊ぶには盛り上がります。仲良しの皆で旅行に行った夜なんかに遊ぶのには確かに最適なゲームだと思います。

こんな人におすすめ

短時間で交渉と裏切りをしたい人

ルールの複雑さ:3 out of 10 stars (3.0 / 10)
プレイヤー間の駆け引き:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
運の要素:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
おすすめ度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
自分は好きですけ度:6 out of 10 stars (6.0 / 10)
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