お題の回答を実際の本の一節から探す変わり種大喜利ゲーム。(NEZ)
ボドゲレビュアーズによるオススメ度の一覧と平均値
名は体を表す!実際の本の一節を使った大喜利ゲームとは、発想の勝利!
みんながどんな本をもってきたのかを話すだけでもう楽しい!
ワンアイデアに、ルールの枠組みだけをつけたゲームですね。まったく大喜利の域を出ませんが、心配ありません、大喜利なので当然楽しいです。
NEZおすすめ度: | (7 / 10) |
かやおすすめ度: | (8 / 10) |
やすやすおすすめ度: | (6 / 10) |
Average: | (7 / 10) |
各レビュアーによる個別レビュー
NEZのレビュー
様々なシチュエーションに合う一節を実際の本から探す大喜利ゲーム。
示されたお題に合うような回答を見つける大喜利ゲームです。このゲームの最大の特徴はタイトルの通り、実際の本の一節を使って回答すると言うことでしょう。本であれば、特に何でも良いと言う間口の広さで最悪ボードゲームのルールブックでも問題ありません(多分)。ただし、ルールとしては文章を変えてしまうことは不可となっています。例えば「校長先生が朝礼で言わないこと」と言うお題に対して本の一節から「人生はチョロい」を選択したりと言った具合です。
一節なので文章まるごとでなくても都合の良いところだけ切り取れば良いと言うのがポイント高いです。ゲームではお題が発表されると、発表したプレイヤー以外がいっせいに本を開き、ちょうど良い文章を探します。
そして、最初に見つけたプレイヤーは「見つけた!」と宣言して、砂時計を引っくり返し、他のプレイヤーは砂時計が落ちきる前に答えを探します。その後、1人ずつ回答を発表していき、多数決で一番良かったものを決めていきます。
これを繰り返して規定回数一番を取ったプレイヤーがゲームに勝利します。本は自分の物を使っても良いのですが、順繰りに回していくのもなかなか面白いです。
とにかくお題の答えを本の中から探すと言うのが難しいのですが、しっくり来る答えが見つかった時はドヤ顔したくなります。
1つ欠点を挙げておくと、そもそも本がないとゲームにならないので遊ぶ時は事前に通達して、本を持ってきてもらう必要がある事です。
このゲーム、どんな本を使うかで難易度とかも変わってくるわけなのですが、僕の周りで一番ロックだったのは、『楽譜』で勝負してきた方です。いや、楽譜はキツいでしょ…
パーティーゲームなんだけど、ちょっと変わったものをやりたいなと言う時に遊ぶと面白いのではないかなと感じます。
ちなみに、このゲームリモートで遊ぶのにも適していて、みんなで家の中から色んな本を代わる代わる出してくるなんて事が出来るので面白いです。
ルールの複雑さ: | (3 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (3 / 10) |
運の要素: | (6 / 10) |
おすすめ度: | (7 / 10) |
自分は好きですけ度: | (6 / 10) |
かやのレビュー
お互いのおすすめ本を語ったりしてお互いの理解を深められる良ゲー。
お互いのおすすめ本を語ったりしてお互いの理解を深められる良ゲー。
このゲームはタイトル通り「みんなで本をもちよって」遊ぶゲームです。
本であればなんでも良く、雑誌でも漫画でも教科書でも良いですし、旅行本、レシピ本、フリーペーパーにボードゲームのルールブックでもOKです。
お題に沿ったぴったりの回答を本の中から探し出し、そのまま一文を抜き出して発表する、全員が発表した後、どの人の回答が
面白かったか指差し投票するだけです。
最初は手持ちの本で回答を探しますが、途中から本をドラフトします。
カードや駒をドラフトしたことがあっても、本をドラフトするゲームって。笑
このゲームを遊ぶと読んだことなかったプロレス雑誌とか、神様の辞典とか、そういう新しい扉が開けたりして面白いです。
見識を深められてオモシロい、それが「みんなで本を持ちよって」です。
回答を発表するときはどうしても苦し紛れの回答もあったりするので、「前フリ」が大事だったりします。
例えば織田信長が絶対に言わなそうなセリフ
というお題で、
「たぶん信長はこのとき~~~だったんですね。そんな織田信長がなんと・・・!」みたいな前フリをつけて発表したりすると盛り上がります。こういうのは、シチュエーションが大事ですからね。
最近面白かったのは
「女子高生の間で流行りそうなもの」というお題で
NEZさんが答えた
「ひじの固定」(なぞのポーズのジェスチャーつき)
でした。
女子高生の間で写真を撮るとき、とにかく「ひじの固定」してそう・・・。
たぶん痩せ見えするんよ・・・!「ひじの固定」だけしておけば、顔もちっさく見えるんよ・・・!
どの写真も「ひじの固定」、なんでそのポーズ!?!?というような謎のチョイス、ありえそうで笑っちゃいました。
みんなも機会があればあそんでみてね。
ルールの複雑さ: | (2.0 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (2.0 / 10) |
運の要素: | (4.0 / 10) |
おすすめ度: | (8.0 / 10) |
自分は好きですけ度: | (8.0 / 10) |
やすやすのレビュー
大喜利の答えを「書籍から拝借する」というアイデアの一点突破。
大喜利って面白いですよね。人生の酸いも甘いもかみ分けた大人たちが集まって行う、素晴らしく高尚で低俗な(いわゆる)空気感を醸成し、みんなしてそこに乗っかるという高度な文化的遊戯です。
というわけで、ほぼ大喜利ということは疑う余地がないので、今回は、ゲームが面白いか面白くないかということは横に避けて、ゲームとしてどうなのか、を書きますね。
さて、ものすごく身も蓋もなく残念なことを先に書きます。それは「みんなで本をもちよって」はただの汎用的な大喜利のお題集だ、ということです。良くも悪くも、このゲームはそこから一歩も半歩も抜け出していません。なぜそういうネガティブっぽい感想を得てしまったのか、という原因が2つほど思い浮かんだので、説明してみたいと思います。
原因1:ルールのコアが出落ちとなり周知されてしまっている
文章を本から拝借するというルールは大変に秀逸なのですがそれがほぼすべてであるため、ゲームの全容が一般に周知されてしまっています。これはもうワンアイデアの製品なら仕方ないことですが、そのアイデア部分がコンポーネントに依存しないため本作品を取り出す必要性がなく、お題集としてしか機能しません。
原因2:大喜利のお題集の内容がルールとほとんど噛み合っていない
お題集の内容が、「文章から借用する」からこそ生きてくるようなものを集めていたのであれば、唯一無二のゲームであったかなと思います。しかし残念なことに収録されている多くのお題は「いわゆる大喜利のネタ」程度のものが多いと感じました…もちろん個人の感想ですけど。しかしそういうわけで、原因1と同じく本作品を取り出す必要性が欠けてしまうのです。
大喜利はもちろん楽しいし、回答を本から持ってくることにより単純な自由発想ではたどりつけないような奇天烈な回答が得られたり、大喜利が苦手な方でも楽しめるようなハードルの低さも得られます。いつものメンバーで遊んでもまた違った笑いが起きること請け合いで、広くオススメできると言えます。一方、ゲームのルールとしての完成度は脆弱なように感じます。アイデアをゲームとして昇華する、という域には達していないように思いました。
(いろんな意味で)少し変わった本も数冊あると楽しいので、ハラスメントにならなようにレギュレーションをしっかり決めた上で、自由な発想で遊んでくださいね~。
「本を持ちよる」という現代では非日常的な体験により、この持ちより自体が大喜利なところがあるため2重の面白体験が保証されています。新しい視点の大喜利系ゲームとして、人を変え本を変え、繰り返し遊んでほしいな、と思いました。
ルールの複雑さ: | (2 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (3 / 10) |
運の要素: | (8 / 10) |
おすすめ度: | (6 / 10) |
自分は好きですけ度: | (6 / 10) |