美徳 / Bitoku

レビュー記事
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デザイナー: Germán P. Millán
アートワーク: Edu Valls
出版社Devir(cited from), Kenbill
参照 BoardGame Geek

森の偉大なる精霊を目指して、ボードに散りばめられた得点を稼いでいくダイスプレイスメント。(NEZ)

ボドゲレビュアーズによるオススメ度の一覧と平均値

NEZ
NEZ

何をやっても得点になるタイプのダイスプレイスメント。ただし、ダイスは振らず、強さの指標でしかない。

NEZおすすめ度:6 out of 10 stars (6 / 10)
Average:6 out of 10 stars (6 / 10)

各レビュアーによる個別レビュー

NEZのレビュー

様々な得点方法が用意されたダイスプレイスメント。ダイス目による配置のインタラクションに唸る。

森の偉大な精霊になるために、妖怪や木霊の力を借りながら得点を稼いでいくダイスプレイスメントです。世界観は『もののけ姫』の森の中みたいな感じです。

とにかくたくさんの得点方法が用意されており、その中から限られた手番でどうやって得点を獲得していくのかを考えていくゲームだと感じます。1つ1つの得点方法については割愛しますが、基本的には1ラウンドで6アクション+αしかない中でこれらの得点を取っていく事になります(得点方法は目標カードの達成、建物の建設、個人ボードの解放、マジョリティ争い、すごろく的な要素などなど)

個人ボード上にも、得点要素が満載

ゲームは基本的に1ラウンド6アクションと言ったわけですが、これも一癖あってカードのプレイが3回+ダイスプレイスメント3回で6アクションとなります。しかも、ダイスは個人ボード上で最初封印された状態になっており、その封印に紐付く場所にカードをプレイする事で、初めてダイスの封印が解かれて、配置が可能な状態となります。つまり、いきなりダイスを配置する事が出来ない仕掛けになっているわけです。

ダイスは毎回振って目を決めるわけではなく、ゲーム中に獲得するお守りを使ってダイス目を上げます。ダイスの目はそのダイスの強さとなり、大きいほど実行するアクションを強い物にします。

さらに各アクションにダイスを置く場合は、既にそのアクションマスに配置済みのダイスを確認して、その目以上でないとアクションを実行する事ができません(配置自体は可能です。空打ちみたいな感じですね)。これにより後半になるにつれて「あのアクションやりたいけど、Aさんの5のダイス邪魔だわあ。」と言う展開が多くなってきます。

さて、こうなると大きいダイス目をアクションマスに置かれたら、どうしようもなくなってしまうわけですが、ご安心を。

アクションマスに配置されたダイスは「川を渡る」事でアクションマスからいなくなります。川を渡ると言うのは、+αで出来ることの1つで、より強力なカードや「徳カード」と言う得点要素の獲得などを行う(ついでに川を渡るとダイス目が弱体化します)行為です。

川を渡ってしまえば、アクションマスが空くことになるので、ダイス目が小さくてアクションできないと悔やんでいたスペースにもチャンスが訪れます。

文字通り川を渡って、上にダイスを移動させる事で下にあるアクションマスが開放されます。川を渡れるダイスの数も各アクションごとに決まっています。

川を渡ってカードを獲得したりする行為は早取りなので、早く目的の物をゲットしたいところですが、早く渡ってしまうとアクションマスでの妨害が出来ないので、ここはギリギリを狙いたくなり、プレイヤー間での我慢比べが始まります。このギリギリまでお互いに我慢比べをしていく感じはとても悩ましく面白いです。

とにかく様々な得点要素が盛り込まれていて、プレイヤーは限られた手番数でどうやってそれらを効率良く獲得していくのかを考えていくのが面白いゲームです。ダイス配置や早取り要素、マジョリティ争いなどインタラクションも随所に仕込まれており、好きな人は何度も遊びたくなる魅力があると思います。

ただ、とにかく要素が多く、共通ボードから個人ボードに至るまで、情報量はかなり多めでプレイ時間も3時間くらいかかりましたので、重たいゲームに慣れた方向けと言う印象です。

こんな人におすすめ

1つのゲームを繰り返し遊びたい人、重ゲーが好きな人

ルールの複雑さ:7 out of 10 stars (7 / 10)
プレイヤー間の駆け引き:6 out of 10 stars (6 / 10)
運の要素:4 out of 10 stars (4 / 10)
おすすめ度:6 out of 10 stars (6 / 10)
自分は好きですけ度:7 out of 10 stars (7 / 10)
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