無人島に現れる守護者たちに立ち向かい、島の秘密と財宝を手に入れましょう!探索と発見にあふれたゲーム。 「こここそがアルナックに違いない!」(かや)
ボドゲレビュアーズによるオススメ度の一覧と平均値
デッキ構築とワーカープレイスメントを足したゲーム。
2021年KDJノミネート作品。
デッキ構築&ワーカープレースメントで大冒険!何もかも足りない中でどうやって研究を進めていくかが悩ましい。
探検と研究、資源のやりくりが楽しいアルナック、ルール量が多いけど何度も遊びたくなる魅力があるっ!
ヒゲおすすめ度: | (5.0 / 10) |
NEZおすすめ度: | (7.0 / 10) |
かやおすすめ度: | (8.0 / 10) |
Average: | (6.7 / 10) |
各レビュアーによる個別レビュー
NEZのレビュー
これから行く場所にはコンビニもなければ、フカフカのベッドもない。それが分かってるヤツだけ前に出ろ。
皆さん、冒険は好きですか?失われた古代文明、遺跡とそこに隠された財宝。そう、男の子なら誰しも憧れた世界です。
できるよ、このゲームの箱を開ければ。いつだって、冒険は君の手の中に。
と言うことで、アルナック島に潜入し守護者と呼ばれるモンスターを掻い潜って遺跡とその遺物を発見し、失われし文明の研究をしていくゲームです。システム的にはワーカープレイスメント&デッキ構築を主とした形で、規定の回数ラウンドを行い、勝利点を競います。各ラウンドは、パスするまで時計回りに手番が回ってくるタイプです。
手番にできる事は色々ありますが、「カードをコストにしてワーカーを配置する」「カードをプレイして効果を解決する」「カードを買う」「資源を支払って、研究トラックを進める」が大きなところです。
ワーカーは配置する事で資源が手に入ったり、カードが引けたりと様々な効果があるのですが、これはカードの効果も似たような事なので、毎ラウンド、手札を見ながらコストとして使う物とカードの効果を解決するためにプレイする物と大別していきます。「ワーカーをあそこに置いて資源もらって、次の手番はカードの効果でうんぬんかんぬん…」と言う形ですね。かなり資源がカツカツなので、何とかワーカーとカード効果で自転車操業する感じです。そして、集めた資源で研究トラックを進めていきます。
デッキ構築なのですが、お買い物自体が独立したフェーズではなく、アクションに組み込まれている上に、カードを獲得するために支払うコスト自体が、別のところでも必要になるため、最初はデッキ構築してる感覚はありません。何回も繰り返し遊ぶ上で、カードを獲得することで擬似的にワーカーを増やすような意味合いがあると気付きましたが、最初はそこまで考えられず、ただカツカツの資源をどう使っていくのかと言う部分にしか目がいきませんでした(ちなみに、今でもデッキを『構築』している感覚は薄いです)。
資源を上手く活用しながら、徐々に明らかになる島の全貌と研究トラックを如何に伸ばしていくかが面白いと思いますが、人によっては勘所を掴むまで時間がかかりそうです。
拡張が加わることで、より面白くなるようなので、日本語版の発売に期待ですね。
ルールの複雑さ: | (7.0 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (5.0 / 10) |
運の要素: | (5.0 / 10) |
おすすめ度: | (7.0 / 10) |
自分は好きですけ度: | (7.0 / 10) |
ヒゲのレビュー
現代的なシステムの融合を楽しめるか。そこが問題だ。
ドイツ年間ゲーム大賞エキスパート部門(以下KDJ)にノミネートされた作品です。
システムとしてはデッキ構築+ワーカープレイスメント。執筆時の2022年7月段階でいうと『デューン:インペリウム』も同様のシステムの融合が行われています。
アイデアとして、カードを導入したことでワーカープレイスメント部分の選択肢をある程度絞って行うことができることは思考の幅を狭めて考えをまとめやすくなるという点でいいと思いました。
この選択肢を絞ることの利点をもう少し詳しく説明します。
例えば『オーディンの祝祭』って、アクションスペースがめちゃくちゃ多くて、選択肢がかなり多くあります。自分の初回プレイの第1打が何を打っていいか分からず途方に暮れてしまいました。
ゲームにおいて一定のプレイの幅の担保は必要だが、選択肢が多ければいいというわけではない、というのが私が考える良いゲームの観点の1つです。(オーディンの祝祭をディスってるわけではない)
そう言った面でこのゲームには評価すべき点は非常にあります。
しかし、おすすめ度を見てもらえば分かりますが…私の評価は高くありません。
アイデアはいいのですが、全体的にデヴェロップ不足を感じます。以下が気になった点です。
1 研究を進めるのがほぼ必須になっており、一見勝ち筋が多いようで実はほとんど選択肢がない。
2 アクションのバランスが悪い。特に脅威を倒したときの恩恵がコストに合っていない。
3 ゲーム終盤にやることがなくなってひたすらカード購入をすることになり、間延びする。
アイデアはいいと思うので、このあたりのブラッシュアップがもっと欲しかったな、という印象です。
どうやら拡張を入れるとかなりいい感じになるそうなのですが…基本セットで完成させておいて拡張は味付け程度にして欲しいというのが本音です。
ルールの複雑さ: | (6.0 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (5.0 / 10) |
運の要素: | (6.0 / 10) |
おすすめ度: | (5.0 / 10) |
自分は好きですけ度: | (4.0 / 10) |
かやのレビュー
デッキ構築しながらワカプレで資源をやりくり・・・ぅうん、面白い!!
アルナックの面白さを伝えるには、やはりある程度ルールの解説をしなくては伝わらないかなと思うのですが、何せルール量が多いので割愛させてください。
レビューを読みにくる人は「購入を考えている人」が多いのかなと思うので、今回は、アルナックを購入してみたいけど箱が大きいし値段も高いからどうかなと迷っているそこのアナタ!アナタのためにただひたすらアルナックはいいぞ!という話だけしていきます。
ちなみに私はアルナック初回プレイは読みインストで遊びました。
1時間くらいはルール把握に時間がかかりプレイ時間は1〜2時間くらいかかります。(一人当たり30〜40分)結構時間がかかるので覚悟して挑んでください。
できればいきなり友達と読みインストから入るのではなく、ルールブックを読んでソロプレイしてから遊ぶか、経験者やボドゲカフェの店員さんなど知っている人がいる状態で遊ぶのが一番良いです。資源の管理や、研究、カードの処理方法など要素がたくさんではじめてのボードゲームにはおすすめしません。
ちなみに、ルールはBGAでも読むことができるので読んでみて興味が湧いたらぜひプレイしてみてください。
アルナックが面白いなと思うポイントは、
1)デッキ構築2)ワーカープレイスメント3)資源管理(研究と探索)
の3つです。どの要素も私の好きな要素しかありません。
デッキを徐々に強くしていき、ワーカーをどこに配置するのかに悩み、資源の管理に頭を悩ます・・・そして資源をやりくりして研究と探索をどの順番で進めるかも重要な要素なので上手に調整しながらゲームを進めていく必要があります。この資源管理しながら、探索するだけでなく研究も進めるのが面白い、デッキを強くしきつつ研究も進めて助手を雇ったり、先々の手番を考えながら進める必要があります。ヒゲさんは「思考の幅が狭まる」と表現していますが、自分はそのちょっと苦しい、どっちを先に打つかどうしよう、みたいな縛られたプレイが好きなので・・資源カツカツに痺れるタイプの人は是非プレイして欲しいです。
研究は進めるには資源を支払う必要がありますが研究を進めることでのメリットは大きいです。
また、他プレイヤーに先にアクションを取られる可能性もあるのでどの順番で処理するのかワーカープレイスメントの悩ましさもあります。邪魔される要素はワカプレと、あとは購入できるカードの先取り、研究の先取りボーナスもあるのでどこを目指すのか計画を立てるのが好きな人は楽しいと思います。是非一度、冒険と研究のワクワクを味わってみてください。
ルールの複雑さ: | (6.0 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (6.0 / 10) |
運の要素: | (4.0 / 10) |
おすすめ度: | (8.0 / 10) |
自分は好きですけ度: | (8.0 / 10) |