宇宙の次は海底だ!前作からしっかりとブラッシュアップされた協力型トリックテイキングの第二弾!(NEZ)
ボドゲレビュアーズによるオススメ度の一覧と平均値
2020年KDJ受賞作品の続編。
あの作品の続編ってどうするんだろうと思っていたら、なるほどそう来たか!って感じ。
前作好きならとりあえず買っておいて損はないでしょう。
ミッションがポイント制になった事で同じミッションでも毎回違うゲームに!!これは見事なブラッシュアップ!
ザ・クルーのお題はランダムにひかれたカードで決まっていたのがかなり調整された難易度別の課題になってより面白くなりました。パスルールが素晴らし。
ヒゲおすすめ度: | (7.0 / 10) |
NEZおすすめ度: | (7.0 / 10) |
かやおすすめ度: | (8.0 / 10) |
Average: | (7.3 / 10) |
各レビュアーによる個別レビュー
ヒゲのレビュー
ザ・クルーmeetsトリックマイスター。多彩なお題カードが好みの分かれ目か。
前作『ザ・クルー』との差分として一番大きなところはお題カードの変化があります。
前作は1-9で4色のカードがお題カードとしてありました。基本的にはこのお題カードをプレイヤーが獲得していき、そのプレイヤーにお題カードの指定するカードを獲得させていくというのが基本のシステムでした。このシンプルながらもシビアな感じがヒットにつながったと感じています。
一方で、このお題カードのめくり運によってミッションの難易度が大きく左右され、成功の可能性が限りなくゼロに近いことも起きていました。ここはゲームデザイン上しょうがなかったですが、問題点ではあったと思います。
そして、その部分が本作『ザ・クルー 深海に眠る遺跡』では改良が加えられました。
地味ながらも大きな違いの1つにお題カードをパスすることができるということが挙げられると思います。(ただし条件つき) 前作ではキャプテンが1枚目のお題カードを必ず取らなければならずその時点でほぼ積んでいる場合もありました。これが、パスできることによって理不尽さが減った感覚があります。
お題カードについても多種多様になりました。『〇〇のカードを使ってトリックに勝利する』、『〇〇のスートでトリックを開始してはならない』などです。正直、前作は誰にどのカードを取らせるかということに終始していて、実は途中で猛烈な飽きがきていました。(ここは好み)
お題カードによりゲーム性が毎ミッション大きく変わるので、こちらの方がワイワイやる感じになります。このお題カードの感覚が、フリーゼのトリックマイスターに近い感じがしました。
協力ゲームとしてカッチリ楽しみたいのであれば、前作『ザ・クルー 第9惑星の探索』を。
お題カードの巡りに任せてライトに楽しみたいのであれば『ザ・クルー 深海に眠る遺跡』を。
まぁ、トリテ好きならとりあえず両方持っておきましょう。
ルールの複雑さ: | (4.0 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (5.0 / 10) |
運の要素: | (6.0 / 10) |
おすすめ度: | (7.0 / 10) |
自分は好きですけ度: | (6.0 / 10) |
NEZのレビュー
海は生き物だ。1つとして同じ時はない。
宇宙をテーマにした協力型トリックテイキングの金字塔「ザ・クルー」の第二弾です。今度は深海がテーマになっています。
基本的には前作同様ミッションごとにストーリーが決まっており、お題を全員で達成していくゲームになっています。しかし、大きく変わった部分が2点あります。
1つ目はお題カードがポイント制になったことです。前作ではお題カードは実際に使うカードと同じものが描かれており「このカードを含むトリックを取る」と言ったものが実際のお題となりました。よって、毎回獲得するカードは変わるものの、獲得する順番などは変化がありませんでした。
しかし、今作ではこの部分に大きく手が入り、お題カード自体にはそのカードの達成難易度を示すポイントが記載され、ミッション自体には、クリアに必要なポイント数が示される形になりました。これにより、ミッション準備時点でお題カードの山をめくっていき、必要ポイントに達するまでお題カードを増やしていく事でミッションを作成していきます。お題カード自体にミッション内容を全て記載する事ができるためお題の幅が広がり、毎回ランダムにミッション内容が決まるようになりました。お題の内容は、例えば「ラウンド終了時、獲得したカードのスートが緑よりもピンクの方が多い」「全て偶数のカードであるトリックを取る」「最初の3トリックを取る」などです。
もちろん、前作のように一部の特殊な条件がストーリーの中に記載されている事もあります(例えば、「1人のプレイヤーが全てのお題を達成する」などです)。この変更に関してはバリエーションの増加と共に、同じミッションであっても毎回異なるお題になると言う新鮮さがあると思い、とてもポジティブな変更だと思います。
もう1つの大きな変更点はお題カードの割り振りでパスが出来るようになったことです。前作では、キャプテンになったプレイヤーから順番にお題を選択していかなければいけませんでしたが、今作ではお題カードの獲得をパスして、次のプレイヤーに委ねる事が出来るようになりました。もちろん、全員がパスしてしまうとゲームにならないので制限付きではありますが、それでもパスをする選択ができるようになった事でカード配布時に無理ゲーになってしまう事は少なくなりました。個人的にはこちらの変更点も非常に好意的に捉えています。
前作同様、ヒントの出し方が難しく、ある程度トリックテイキングに慣れた方向けであると思いますが、前作が好きなプレイヤーには刺さる内容となっているのではないかと思います。
2021年11月時点では日本語訳付英語版での流通となっていますが、前作よりもお題カードに英語での指示が増えているため、お題内容の見間違いの事を考えると日本語版の発売に期待が膨らみます。
ルールの複雑さ: | (4.0 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (6.0 / 10) |
運の要素: | (6.0 / 10) |
おすすめ度: | (7.0 / 10) |
自分は好きですけ度: | (8.0 / 10) |
かやのレビュー
私は2作目のが理不尽さが減って好きですが、ちょっと簡単になりすぎたかも・・・?
ヒゲさんがいうように1作目より、理不尽さが減り手札とお題によっては「詰んでる」という事故率が減りました。(当社比)
2作目ですが、クルーをはじめて遊ぶなら深海をやって・・・もっと世の中の理不尽さを味わいたい人は宇宙版で腕と運を試す、というのもいいかもしれません。
クルーのレビュー記事もあるので、気になる方はこちらもチェックしてみてください。
前の記事でも書かれているけど、協力型のトリックテーキングになるので、トリックテーキングをある程度知ってる人同士でないとゲームの面白さは伝わりにくいかも・・・?最近トリテが楽しくなってきた人はトリテ仲間とぜひ卓を囲んでみてください。
カードの構成はザ・クルーと同じで色とマークでカードの種類が識別できるようになっているところ、ひっくり返しても数字がわかるデザイン、数字の読みやすさは変わらずです。手元にきて安心感を覚えます。たまにカードの向きを全部揃えないといけないトリックテーキングに出会うと「ぁ・・・・はやく遊びたいのに・・・ちょっ」ってなるんでトリテのカードはひっくり返しても数字が読めて色が分かりにくくても記号で判別させてください。ちょっと薄暗いおしゃれなボドゲカフェだと黄色と橙色がわかりにくかったり、仕事終わりにちょっと疲れつつやるトリテ、楽しいけど色を間違えがちです。
ヒゲさんがほぼ言いたいこと書いてくれたんで、とくに他に書くことないからこれにて終わり!
いきなり深海からクルーを遊ぶは全然ありなので、宇宙版を遊んでなくてもトリテ好きならぜひ遊んでみてね。
ルールの複雑さ: | (4.0 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (5.0 / 10) |
運の要素: | (4.0 / 10) |
おすすめ度: | (8.0 / 10) |
自分は好きですけ度: | (8.0 / 10) |