第086回【パナマ / チリキ】子どもの教育に情熱を燃やすパナマ人女性 後編

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《アキ放送回》

前編の放送はこちらです。
今回も、中米パナマのチリキで出会ったフリアさんへの英語インタビューの続きです。
下記に英語でのインタビューの翻訳を載せておくので、
音声放送とともに確認してもらえれば と思います。


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2014年Great teacherに贈られる賞を受賞したフリアさん。教師間で行われるミーティングなどのコーディネーターとしても活躍していた彼女、なんと、60名の中から選ばれた2名のうちの一人だそうです。




Q. 生徒に教える上で、何を大切にしていますか?

A. 「ただ知識を得るための教育ではなく、Whole beingとしての大切さを教えたい」
一生懸命勉強すれば、貧困層での生活で終わらず、チリキを出て、
パナマの外に出て活躍することもできる。それには、まず自分自身を信じることですね。

多くの可能性が待っている将来、そして世界への準備をすること。
よって、自分自身が彼らの模範となるよう、日々の態度から気をつけている。
そして、可能性の幅を広げるためにも、英語教育はとても大事だと思っています。


Q. 教える上で大変な点は?

A. 農村部では、チョークや黒板など、物資面が十分でないこと。
また、満足に食べられていない貧しい家庭の生徒が多いので、
政府が食材を支給し、交代で彼らの母親が料理をしに来るシステムが
少し大変ですね。


Q. パナマの教育の現状、問題を教えてください。

A. パナマ政府は教育に十分な予算を当ててくれないこと。
教育の大切さを理解せず、学校に行かず、
働いてお金を得ることを優先とさせる人たちが多いこと。
一方で、教える情熱に欠ける、自分の仕事を愛していない教師もたくさん見かけます。
政府が十分に給料を支払わないことも理由で、そんな働く姿勢から、
生徒やその家族から生徒への尊敬の念が薄れてきているという現状があります。


Q. フリアさんの抱く、パナマ教育への将来のヴィジョンを教えてください。

A. 貧困層にいた子供たちが、語学を学び、この広い世界を旅し、
世界で働くことができるようになること。
富裕層の人たちと同じ可能性があるということを、信じさせたいと思っています。




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実際の授業風景。これはテクノロジーのクラスです。ホンジュラスから来た農学者によるチリ&トマト栽培について学んでいます。害虫や動物から農作物を守るための防虫剤なども自然のもので対応するオーガニック農法です。




フリアさんは教師として彼らに人生への希望を持ってもらうよう、
日々励ましながら子どもたちにむけて教育を提供しています。

そんな彼女の夢は、いとこと一緒に学校を開くこと。
教師が生徒にただ教えるだけでなく、生徒の自発性に任せ、
クリエイティビティや自信を育めるような学びの場にしたいとのことです。

気になるフリアさんの発信するブログはこちらです。
スペイン語が中心ですが、これからは英語でも書いていく予定とのことです。



【次週予告】

3月1日配信予定。次回(ミツル放送回)は、アフリカのルワンダで出会った現地在住の人へのインタビューです。どうぞお楽しみに!