数字と能力の組み合わせから1組選んで、数字の昇順に書き込んでいく紙ペンゲーム。魅力的な住宅地を作り上げよう!(NEZ)
ボドゲレビュアーズによるオススメ度の一覧と平均値
アメリカのおしゃれな紙ペンゲーム!住宅地にプールがあるところがアメリカン!どこに柵を設置するのか悩ましいです。
毎回、3組の数字と能力の組み合わせから1組選んで書き込むだけなのに、とっても悩ましい紙ペンゲーム。とにかくプールを作りたくて作りたくて・・・。
古き良きアメリカにビンゴを乗せて、戦略と運の興奮を上手く演出した秀逸な紙ペンゲームですね。ぼくだったらプールより木です、とりあえず堅実に伐採する派。
かやおすすめ度: | (7 / 10) |
NEZおすすめ度: | (7 / 10) |
やすやすおすすめ度: | (7 / 10) |
Average: | (7 / 10) |
各レビュアーによる個別レビュー
かやのレビュー
ルール量多めの紙ペンだけど、ポップなデザインが楽しいウェルカム・トゥ
ウェルカム・トゥは私的にはゲームの長さに対してルール量が多いかなぁという印象でした。なので、ルール説明を受けたら2回くらい遊びたい!拡張があるなら1回目は基本、2回目は拡張であそびたいところです。
このゲームはハロウィン&ウィンターワンダーランドの拡張版が出ていて素敵なのでこの時期にぴったりですね。とてもかわいいボードなのでぜひ遊んでほしいです。ハロウィン版はおばけがキャンディを集めるために奔走し、ウィンターバージョンはイルミネーションをつなげて点を稼ぎます。
調べていたら拡張版で「ゾンビ侵略&アイスクリームトラック」なるものもでていました。ゾンビ・・・・!ちなみにこんなにアメリカンなのに作られたのはフランスのゲームです。
3つの山に分けられたカードの山から一つ選んで住宅地を昇順に書き込んでいくことだけなんですが、高得点を狙いたいのでけっこう悩みます。
使用できる特殊能力は、以下の6つがありある程度バランスよく伸ばしつつ住宅地をより魅力的にしていきます。
個々の特殊能力の説明は書きませんがフレーバーに沿った能力がそれぞれあるのがニクいです。気になった方は実際に手に取り、是非プレイしてみてください。
テーマがしっかりあって、おしゃれなのと紙ペンのゲームらしく大人数で遊べるところがとても良いです。人数が多くても同時処理なのがいいですね。
カードはランダムででるものの数字と枚数構成からある程度予測ができます。でも、欲しい数字が山札の下の方に固まっているということもあるわけです。ちなみに紙ペンゲームらしく?自分が作る街には名前も付けられます。
ルールの複雑さ: | (5.0 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (3.0 / 10) |
運の要素: | (6.0 / 10) |
おすすめ度: | (7.0 / 10) |
自分は好きですけ度: | (6.0 / 10) |
NEZのレビュー
数字と能力の組み合わせを選んで、シートに書き込んでいく紙ペンゲーム。ビンゴ的な面白さと能力の悩ましさがちょうどいい。
ベビーラッシュに沸くアメリカを舞台に、より魅力的な住宅地を設計していく紙ペンゲームです。
毎回、3組公開される能力と数字の組み合わせから1組を選んで、シート上に数字を書き込み、能力を使用していきます。シートには3列の住宅地が書かれており、いずれの列も数字を昇順に書いていく必要があります。数字が書かれたカードの枚数は同じではなく、端の数字は少なく、中央に向かうにつれて枚数が多くなっていきます。ちょうど、山なりになっている感じですね。このカード枚数の傾斜によって、能力を取るのか数字を取るのかと言うジレンマが生まれていると感じます。
能力の数は6種類くらいありますが、どれも難しいものではなく、得点化に必要な区切りを入れるもの、素点を上げるもの、数字を±できるようにするもの、隣接するマスに同じ数字を書き込めるもの、付属施設(公園・プール)による勝利点があります。
この中で、最も得点効率が良いかわりに縛りが大きいのがプール付きの家を計画する能力です。これは、適用できるマスがあらかじめ決められているため、「ここはプールが書けるから、今は記入したくない!でも、書かないと数字の並びが厳しい!」と言った悩ましさがあります。ここの悩ましさとプールの能力カードが場に出た時の盛り上がりが、このゲームの楽しい一番のポイントかもしれません。
ソロゲーム感は非常に強いですが、インタラクションが全くないわけではなく、3つの目的カードがあり、それの早取りがあります。とは言え、そのくらいしかプレイヤー間の絡みはそのくらいしかないので、やはり手元にウンウンと唸る感じでゲームが進んでいきます。
プレイ人数も公証100人まで遊べるということで(実際は目的カードの早取りの関係で6人くらいまでかなーと思いますが。)、比較的提案しやすいのではないかなと思います。
ルールの複雑さ: | (5.0 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (3.0 / 10) |
運の要素: | (6.0 / 10) |
おすすめ度: | (7.0 / 10) |
自分は好きですけ度: | (6.0 / 10) |
やすやすのレビュー
奇跡に賭けろ、それがアメリカンドリーム!
次々と公開される数字を、破綻しないように昇順に並べていくゲームです。「効果」「数値」による二重のランダム要素となっていて、どのように慎重に進めても(たとえ全部の公開順を知っていたとしても)上手くいかないということはあり得ます。反対に「なんか知らんけど高得点」ということもあり得ますね。
こういった数値を配列するタイプの紙ペンゲームは、他にも多くあります。しかし「ウェルカム・トゥ」ほど、ゲーム性・テーマ・インターフェイス・コンポーネントを綺麗にまとめ上げた作品も多くはないと感じていて、このジャンルを始めて遊ぶ方にとっての定番作品となれるポテンシャルを秘めているとも思っています。
紙ペンゲームの多くはソロプレイ感が強く、自分の思考力(っていうか知力的なもの)との闘いになりがちです。それは、ある程度の偶然性の中から出題される問いに、いかに最適解を提示できるか、そんなロジカルな命題です。これはこれで興奮や感動を呼び起こすものなのですが、初めての方には道筋が見えにくいかもしれません。
「ウェルカム・トゥ」は、紙1枚に雰囲気と情報を落とし込むことに成功していると思います、細部まで丁寧な作りですね。そのため誰にとっても、できること・できそうなことが瞭然とするので、初心者が「何をやっていいのか分からない」という事態に陥ることを防いでくれています。得点化までの道筋が見えやすく、仮定して行動→運による成否判定→結果から仮定する、というゲームのダイナミズムを素直に体感できるのではないでしょうか。
これは自分の感覚なのですが、初プレイ時に「何をやっているか分からない・何をすればいいのか分からない」迷宮に迷い込んでしまうと、最後まで楽しめないことが少なからずあります。それをアイキャッチであるデザイン面からもカバーすることで、早い段階でゲームの面白さに引きずり込むような仕組みなっていると感じました。
ルール的に難しいところはありません。少人数でも多人数でも、初心者からゲーマーまでが一緒になって楽しめる、まさにイメージ通りのポップな紙ペンゲームとなっています。
ルールの複雑さ: | (4.0 / 10) |
プレイヤー間の駆け引き: | (3.0 / 10) |
運の要素: | (7.0 / 10) |
おすすめ度: | (7.0 / 10) |
自分は好きですけ度: | (7.0 / 10) |