ラジオ放送
音声

【恋スパラジオ022回】
それぞれの巡礼、
帰国後の再会

~巡礼を終えて日本から~

・一度は離れたけど、日本で再会。カメさん再登場!
・自分と向き合い、一人で歩く事が目標であったが、実際は多くの人と関わりながら歩いていた
・カメさんの巡礼当初の目標は達成されたのか
・フィステーラまでの道で出会ったイタリア人、カナダ人の話
・途中でカミーノに飽きてきたこともあった。
・カミーノの後もスペイン旅行を楽しんでいました
・ポルトガルのポルト、スペインのサンセバスチャンなど
・カミーノ後にもビックリな再会
・カメさんのロマンス話と今回の旅の一番の後悔
・カミーノで得た宝
・また次にカミーノを歩いてみようと思うか

ラジオ放送
音声

【恋スパラジオ021回】
歩くことは”生きる事”
カミーノ最終日

~サンティアゴ・デ・コンポステーラより~

・フィステーラからムシアまでの道について
・北スペインで見つけた、透き通る綺麗な海
・静かで可愛い海辺の街ムシアとCosta da Morte(死の海岸)と呼ばれる荒海
・聖母マリアが舟に乗って現れたという場所、舟の聖母教会
・ムシアの見晴らしのいい丘
・全てやりきった後の二度目のミサ、二人がカミーノを振り返る
・ゆきーたが再生をしたいと考えた理由
・カミーノでシンプルな生活ができた事が印象的
・最後までリュックを軽くすることが出来なかったロミロミ
・沢山の巡礼者と関わる事で学んだもの
・「これが私達の巡礼です。」

ポルトの街で見つけた矢印

【巡礼日記 by ロミロミ】
巡礼55日目
@ポルト

2014/07/07 ロミロミ
Porto(ポルトガル、ポルト)

巡礼の旅を終えて、今はポルトガルに移動した。
7月5日、サンティアゴ・デ・コンポステーラの街にさようならを言って、
そこからゆきーたとも離れ離れ。それぞれの道を進んだ。
久しぶりに電車に乗ったなぁー。

ポルトの街で見つけた矢印

ポルトの街で見つけた矢印

ポルトというポルトガル第二の都市に来て、一人、カミーノを振り返る。
というか、勝手に思い出してしまう。
私はカミーノを外れ、今は巡礼者とは言わないかもしれない。
誰もブエン・カミーノ!と声をかけてはこない。
(それでもここはカミーノのポルトガル人の道という巡礼路の通過地点の街でもある。)

ホステルに泊まっているけど、今までのように門限もないし、
21時に部屋に入ったら電気が消えていたということもない。
ホステルの宿泊者は0時を過ぎても起きているし、朝だってゆっくり。
シャワーのお湯もそれなりに出る。
やっとワールドカップもテレビでゆっくり見れる。
ポルトの街は都会らしく、外で学生たちが騒いでいる。
いかにも楽しい世界。

でもなんだかボロボロの服を着た巡礼者達が懐かしくって、この日記を開いてみた。
一緒に歩いた人たちは今頃どうしているんだろうな、なんて考えている。
日記を始めから読み返した。
始めの方、なんだか青くさいなぁ~!
それがどんどん濃くなってきて、そして私達がどんどん疲れていっているのがわかる。
そうそうゆきーたは本当にいつ離れて行ってしまうんだろうと思っていたんだよね。
そのうちには私一人で収録もしなきゃいけないんじゃないかと覚悟していたんだもん。

私は5月24日、VENTOSAのアルベルゲで出会ったオスピタレラのお蔭で皆と歩いていく事を決意していた。
だからブルゴス辺りでの最高潮の疲労感やストレスの後も何とか軌道修正をした。

だけど神サエコはサンチャゴで言ってた。
「まさか本当に最後まで一緒に来てもらえると思わなかったよ。」
時々サエコさんのサンチャゴで抱き合った時の顔を思い出す。
マサナオさんの男泣きを思い出す。
BDさんがいつも記録にと、私達を撮っていたビデオを撮る姿を思い出す。
みんなの歩き姿を思い出す。

今は電車に乗ったっていいし、毎日重いバックパックを背負わなくったっていい。
今までは全てをシャンプーだけで洗っていたけど、今日はリンスも買っちゃった。

だけど、カミーノが恋しくて日記を書いた。
バックパックにつけたホタテ買も、ボロボロの靴も、しゃれっ気のない服も巡礼者の証。

あの時間は恋しいけど、もう二度と同じ出来事は起こらない。
例え今後同じメンバーに会えたとしても、あの時間に同じように戻ることはできないし、再現することはできない。

だから私はカミーノのこと、しっかり自分の中に閉まっておく。
新しい時間を、これからの時間を、道を大切にまた進んで行きたいと思う。
そして、これで私達の巡礼日記は終わりとしよう。

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【恋スパラジオ020回】
カミーノで役立つ
スペイン語

今回はカミーノ用語特集!
スペイン語を全然知らなくても、バルやアルベルゲで知っていたらもっとカミーノが楽しくなるスペイン語を紹介します。

〈バルで使えるスペイン語〉

〜飲み物〜

・ビールを頼んだのに水が出てきた話
ビールを下さい!una cerveza por favor!
(生)ビールを下さい。una caña por favor!
・カミーノに欠かせないワイン vino
赤ワイン=vino tinto 白ワイン=vino blanco
・りんご酒 sidra バスク、アストゥリアス地方でお楽しみあれ!
・オレンジジュース sumo de naranja
生絞り=natural フレッシュな搾りたてを飲むのがうまい。
・ビールのレモンジュース割りcerveza con límon
別名clara(クララ)カメさんも大好きなクララ。
さっぱりしていてカミーノで疲れた身体にピッタリ。
・スーパーマーケット supermercado カミーノでの楽しみな場所。
・カフェオレ café con leche leche=牛乳
毎日飲みたいカフェコンレチェ。エスプレッソコーヒーに温かいミルクをたっぷり注いだもの。ペレグリーノ(巡礼者)で飲まない人はいないでしょう。
・エスプレッソ café solo
・アメリカンコーヒー café americano
・アイスコーヒー café con hielo hielo=氷
・コラカオ Cola Cao 懐かしいミロ風の飲み物 スペインで大人気 熱いミルクと混ぜてね。
・水 agua
バルやレストランでは水を頼むと、通常はミネラルウォーターが出てきます。水道水が欲しい時はagua del grifoやvaso de aguaと伝えるといいです。

〜食べ物〜

・スペイン風オムレツ tortilla 安くてお腹持ちもいいのでペレグリーノの味方
・サンドウィッチ bocadillo 日本では高価な食材もスペインでは安く作れます。
チーズ= queso ハム= jamón
・100g下さい。(計り売りの食材を頼む時に便利なフレーズ)cien gramos, por favor.
・オリーブの実 aceituna
とても安くてサラダにも欠かせない。スーパーのオリーブコーナーの広さにビックリ。
・タコ pulpo
パプリカパウダーがかかっているのがスペイン流 ガリシア州メリデのpulpoが有名
・ムール貝 mejillones
主にガリシア州に入って目にする事が多い
・マス trucha a la navarra
マスに生ハムを挟んで焼いたもの。ナバラ州の郷土料理として有名
・タルタ・デ・サンティアゴ trata de Santiago
“聖ヤコブのケーキ” ガリシア州に入るとよく見かけるようになる。素朴な甘さと美味しさ♡
・デザート postre
巡礼者メニューについてくることがある。その場合4種類くらいの中から選べることが多い。
プリン=flan フルーツ=fruta アイスクリーム=helado ケーキ=tarta
・巡礼者メニュー menú del peregrino
基本的には巡礼者のみが注文できるもの
・一般的なコース munú del día
誰でも注文出来る、本日のランチセットといった感じ
・朝食 desayuno
カミーノの途中のバルでdesayunoをしてから、歩き始めスタートという巡礼者も多いです。
・コースメニューで選べるお肉の単語
pollo=鳥肉 cerdo=豚 vaca=牛 lomo=ロース肉
・サラダ ensalada 定番はミックスサラダ=ensalada mixta

〜食事の量〜
・大皿 ración シェアするくらいでちゅうどよいか、男性ならraciónでもいいかも。
・小皿料理 tapas.
日本のスペインバルでももうすっかりおなじみ。一皿ならtapa 複数枚ならtapasとなります。 バスク地方ではpinchosと言われており、串に刺したつまみ料理がカウンターに並んでいます。

〈アルベルゲで使えるスペイン語〜〉

・洗濯機 lavadora
ほとんど有料なことが多いです。アルベルゲ利用の巡礼者は手洗いが多いけど、たまに洗濯機を使うとスッキリ出来ます。
・乾燥機 secadora
雨が多いガリシア地方や、雨の続く日にはとても便利。これも洗濯機とは別で有料。
・キッチン cocina
自炊派はこれがあるアルベルゲを中心に泊まれば節約できます。
・リュックサック mochila
巡礼になくてはならない。特に次の地点までリュックサックを運ぶ人は必要な単語。リュックサックがどこに配達されたかわからない時はmi mochila(私のリュックサック)と困った顔で伝えれば一緒に探してくれるかも。
・靴(スポーツシューズ)botas
アルベルゲは脱いでから入って下さい。と言われることもしばしば。
・Wi-Fi スペインではウィーフィと呼びます。
アルベルゲやバルなどでウィーフィがあるか聞く時に便利

〜巡礼者同士の言葉〜

・よい道を buen camino
使わない日はない言葉
・前へ!ultreia
フランス人に教えてもらいました。知ってるとちょっと通っぽいかも。
・少しずつ poco a poco
歩くのに疲れて辛い時に、これを聞くと励まされます。万国共通の思いです。

Cee(セエ)の町

【巡礼日記 by ゆきーた】
巡礼52日目
@サンティアゴ・デ・コンポステーラ

2014/07/04 ゆきーた

Santiago de compostela(サンティアゴ・デ・コンポステーラ)

全部歩いて今日、再びミサへ。
なんと今日もボタフメイロをみることができた。
シスターの歌声と、天井からさす光、ボタフメイロを振る6人の男性。全てに感動、そして淋しい気持ち。
今日は最後の収録。

Cee(セエ)の町

Cee(セエ)の町

よく考えたら、今までタラタラ喋ってしまっていたけど、あれでよかったのだろうかと今更心配になる。
ロミーは最初にサンティアゴに到着してから、2日に1回くらいのペースで「ゆきーたがいついなくなるやらと思っていたけど、ここまで来れてよかった」と言っていた。
そうか。私、そんなにいなくなりそうだったのか。
ロミーが何回も言うんだから、よっぽどだな。心配をおかけしまして、すいませんでした。

確かにレオン直前に、逃げ出したいピークを迎えて眠れなかった。
矢印も、団体生活も、英語にもイライラしてた。1人でどこかに行って、1週間くらいしたら再開しようかな、とか考えてた。
でもレオンで色んな人に助けられて、気持ちの切り替えができた。
しばらくは、相変わらず団体生活と英語がストレスになっていたけど、我慢できない程ではなくなった。

人と人はねぇ、ある程度の距離が必要なんだと思うのですよ。
一緒にいすぎると、良いところがぼやけてしまうことがあるから、少し隙間をあけることが大切なんじゃないか、と私はこのカミーノで実感しました。
まーとにかく歩けてよかった。
皆で一緒に歩けてよかった。
レオンで逃げてたら、一生ロミーとまともに顔を合わせられなくなってたと思うよ。
そうなるのが嫌だったからがんばった。
おかげで大好きな人達と、その後色んな思い出を作ることができた。
「巡礼で出会う人は特別な人」
逃げようとしてたとき、友人にもらったメールに書いてあった。
その時は、「知らん!そんなもん!」と思っていたけど、今となっては、本当にそうだと思う。

出会えた人、皆に感謝感激でいっぱいです。
辛いこと、楽しいこと、おいしいもの、キレイな景色。
たくさんの出来事を大好きな人達と共有できてよかった。
今振り返れば、こんなに幸せな49日間ってなかなかないよねー

自分の限界、弱いところも知れたし、なんとか復活できたし、とにかく1人にならなくてよかった。
1人は悪いことではないけど、今回の巡礼には、友達と仲間が必要不可欠でした。
「巡礼」は、私にとって「生きる道」。
ヤコブ様は、私にそれを教えてくれたんだろうな。

巡礼が終わった時、本当の巡礼が始まる。

【巡礼日記 by ロミロミ】
巡礼51日目
@サンティアゴ・デ・コンポステーラ

2014/07/04 ロミロミ

Santiago de compostela(サンティアゴ・デ・コンポステーラ)

全行程を終えて、サンティアゴ・デ・コンポステーラに戻り、大聖堂で二度目のミサに参加した。
本当にこれで全てが終わったんだなと思った。
達成感、満足感も大きいけど、明日からは矢印のない道を歩くことのさみしさ。

この道の魅力はなんだろう・・。

巡礼が終わった時、本当の巡礼が始まる。

巡礼が終わった時、本当の巡礼が始まる。

みんな実際に歩いているのは一本の同じ道。
だけど、みんないろんな瞬間で自分が決めた選択をしながら前に向かって道を歩いている、
時には道をそれる人もいたし、離れる人もいた。
そんな選択の積み重ねがカミーノ。一本の道になる。

ヤコブに詣でるという一つの目的を持って歩くけど、そこまでの理由もそれぞれ。
同じ道であっても、それぞれがそれぞれの道を歩いている、一つとして同じ道はない。
私は私の道を歩いたし、ゆきーたもゆきーたの道を歩いた。

目的地に向かって速く歩いていくのか、のんびり他の事をしながら歩いていくのか、
誰と歩くのかも自由。
背負う荷物の重さだって自分で決めたらいい。
私は荷物をもっと減らしたかったけど、最後までそれが出来ずにいた。
だけど、その荷物を背負って歩けるだけの身体になった。

自分に必要な物だけを選んで背負って、ただただひたすら歩いて、
出会う人々と触れあいながら目的地までいくというシンプルなもの。

こんなシンプルな事をする事の方が今は難しいのかもしれない。
またこの道をきっと懐かしく恋しく思うだろう。

今まで一緒に歩いてきたゆきーたを始め、道で会話をした巡礼者達、
日本で私を応援し、送り出してくれた方々に感謝します。

カミーノは辛くて、沢山考えたり、真っ白になったり、だけど楽しくて、きれいで、心に残る道です。

ムシアに着いて、巡礼もこれで終わり。ムシアのカラフルな街並み

【巡礼日記 by ロミロミ】
巡礼50日目
@サンティアゴ・デ・コンポステーラ

2014/07/03 ロミロミ
Muxia(ムシア)→Santiago de compostela(サンティアゴ・デ・コンポステーラ)

7月2日に49日間に渡る、歩き巡礼が終わった。
サン・ジャン・ピエド・ポーからスタートした長い道のりは、フランス人の道を通り、
サンティアゴ・デ・コンポステーラで一旦踏破。
そしてまた新たな気分となり再出発、サンティアゴからフィステーラ、ムシアへと続いた。

ムシアに着いて、巡礼もこれで終わり。ムシアのカラフルな街並み

ムシアに着いて、巡礼もこれで終わり。ムシアのカラフルな街並み

私はムシアに着いてからは一気に疲れが出て、今までで一番早い時間に寝たと思う。
フィステーラからムシアまでの道のりはとにかく辛く感じた。
最終日だとわかっているのに、頑張れない、足が前に進まない。
途中で車を見かければ「乗せて欲しいよ~」と思っていた。

サリアからの道で団体のスペイン人に出会い、道の途中で踊りをしたことや、
ワイワイ騒ぎながら歩いた事など遠い昔のよう。
フィステーラからムシアの道の巡礼者は道で会ってもとにかく静かだった。
ムシアは人も少ないせいか何だか、地の果てのイメージがフィステーラよりも強く感じた。
透き通るような海もあるというのに一人も海岸に居ない。
「死の海岸」と言われるように、海に近づいてしまえば、これで最後という雰囲気すらある。
ここが生と死の堺なのかと思わせられる。
大変な道のりだったけど、ムシアまで行ってよかった。
ムシアまで行って、この巡礼が終わったという気持ちの区切りがついた気がする。

ムシアの海に雲から現れた一筋の光が、神秘的で、ゆきーたに
「マリア様が降りて来たみたいだよ。」と私は言った。

ムシアは悩むヤコブの前に聖母マリアが小舟に乗って現れたという伝説の場所。
そんな話が頭にあったからか、長い巡礼を経てそんな気分にさせられている状態だったかわからないけど、
光を見てすごく満たされた気分になった。

“ヤコブのはしご”というものだったのかな。
雲が覆われた隙間から、黒い海に向けてさす光だった。
私は別にスピリチュアルを求めて来たわけでもなかったけど、
長い道のりはそれを感じずにはいられなかった。
カミーノは不思議な道。

様々な表情を持つムシアの海

【巡礼日記 by ゆきーた】
巡礼49日目
@ムシア

2014/07/02 ゆきーた

巡礼49日目 
Muxía(ムシア)

本日巡礼最終日。
長い距離ということでいつもより早い出発。
7時頃アルベルゲを出発し、海から昇る朝日を眺めながらムシアに向かった。

様々な表情を持つムシアの海

様々な表情を持つムシアの海

昨日、ウンミョン(運命)の再会を果たしたドイツ人夫婦。
彼らも今日、ムシアに行くと言っていた。
私たちの周囲では、フィステーラまで行ってもムシアにも行くと言った人は彼らだけ。
仲間が出来た嬉しさで、歩く気力が増した。

フィステーラからムシアの道は、ムシアからフィステーラの道でもあるため、
あっちこっちに矢印があり、注意が必要。
二人で注意深く矢印とモホン(道標)を確認しながら歩いた。

休憩できる場所は約13㎞地点のみ。
民家の庭に置かれた屋根付きのテーブル1つ。
それがバルの役目。
家の人にコーヒーやボカディージョを注文するシステム。
そこから少し離れた庭にある、戸の閉まらないトイレも貸してくれる。
でもそれで充分。
ここでスタンプをもらい、再出発。

行けども行けども自分たちが今どの辺にいるのか、村や町がないのでわからない。
今日はロミーのランナーズハイってやつも出ない様子。
でもこれが出ると私は走って追いかけないといけないので、出なくてよかったのかも??

そういうことで、私たちはのんびりと、
昔のことや例え話、サンティアゴまでの道のりのことなどを話しながらムシアへ。

ムシアの海はとても綺麗でエメラルドグリーンから濃い青へと変化していく感じ。
砂は真っ白。浜辺から数メートルいくとすぐに山。潮風が心地よい。

実は二人とも、元々ムシアまで来る気はなかったことが、ムシアに着いてから発覚。
二人とも、お互いが行きたいのかと思っていた。
でも来れてよかった。
フィステーラもよかったけど、私はムシアのこと好きだな。

ムシアのアルベルゲに着いたのは、16:30頃。
サンティアゴに到着したときは、6人でゴールして、「ワー!ヤッター!」って感じだったけど、
フィステーラやムシアは叫ぶ感じじゃなかった。
「あーやっとここまで来たのかー」
と、静かに安堵した。

本当にこれで終わりなんだ。
あんなに逃げたかったのに、やっぱり少し淋しい。
明日からは矢印がないから、自分で道を決めなくちゃいけない。

巡礼を終えて思ったこと。
巡礼路は、私にとって
「人生の縮図」
みたいなものだった。
荷物が増えると自分を苦しめることになる。
歩く=生きる ことに必要な最低限のものだけ持っていれば、足腰、肩など体を痛めることはない。
たくさん荷物を持ちたいならば、それに見合う強い体が必要。
自分に合わない歩き方(長過ぎる距離など)をしていると、足にマメができて前に進みにくくなる。
充分に休んで、しっかり食事をとることの大切さ。
一人で歩いていたとしても、どこかで必ず人と関わるし、助け合いが必要であるということ。
様々な国の人がいて、それぞれの言葉や文化があり、それを受け入れあうこと。
自然の偉大さ。自分はとても小さいということ。
疲れたときに、教会に寄ると、心身ともに休まるということ。それは、人には心のよりどころ、信じるものが必要であるということ。

人生の大先輩である神夫妻に話したら、
「まだまだわかってないな!」
と、笑われてしまいそうだけど、
今の私が感じたのはそんなところかなー。

歩くことから解放されて、今日はよく眠れることでしょう。

おやすみなさい。
23:00 ムシアにて

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【恋スパラジオ019回】
大地・道・人・巡礼
~終わりあるもの~

第019回

~フィステーラより~
「再生の道、0㎞地点の大陸の果て」

・サンティアゴ・デ・コンポステーラから85㎞先の「地の果て」
・雨と風の中、何もない道をただひたすら歩く
・巡礼を始めてから、初めて目の前に広がる海を望む
・フィステーラで行われる巡礼者の行いとは
・サンティアゴ・デ・コンポステーラからの道はポンチョが大活躍!
・ひっそりとしたフィステーラへの道、カミーノを振り返る道
・こじんまりとした恐怖のアルベルゲ
・ゆきーたのフィステーラへの想い

【巡礼日記 by ゆきーた】
巡礼47日目
@セエ

2014/06/30 ゆきーた

昨日は、Santa Mariña (Maroñas)のアルベルゲに泊まった。
最初に見つけたアルベルゲは新しかったけど12€。
同じ村にもう一軒アルベルゲがあると知っていた私たちはそちらの宿の方が
安いのではと考え、更に進んだ。
村はずれに、信号もない1本道の道路。
そこに1軒の大きくて古いバル。
私たちが「ここかなあ」とのぞいていると、バルから女性出てきたので
聞いてみた。値段は10€。
じゃあここにしよう、ということでチェックイン。
そのバルが受付になっていて、アルベルゲはそのすぐ隣にある一軒家。
どうやら空き家をそのままアルベルゲにしているみたい。
なんだかカビ臭いけど、掃除は行き届いていてキレイ。
1階に2段ベッドが2台ある部屋が1室。
2階は屋根裏部屋みたいな感じ。
でも1段のベッドが6台。バスルームもある。
バスルームの前に大きくて重たそうな木箱が1つあり、ふたがあいていた。
私たちは2階を選び、その後、顔見知りのドイツ人青年が一人来て、巡礼者は3名となった。

0時過ぎくらいに消灯。
よく考えたら、玄関に鍵がなかったな。
開けっ放しか・・・田舎とはいえ、ここはスペインだよーと思ったけど、
階段上ってすぐのベッドに体の大きな青年が寝ていたので、
彼が防犯になってくれると信じることにした。

しばらくするとアルベルゲの外で飼っている犬(シェパードみたいな大型犬)がものすごい勢いで吠えだす。
今まで巡礼上で見かけた同類の犬たちは、私たちを見つけると吠えまくっていたけど、
ここの犬は、私が近づいてもこちらをチラリと見るだけで全く吠えなかった。
あの犬が吠えたのは、ここに着いてから初めて。
犬の鳴き声はなかなか止まない。
ロミーも「なんかおかしくない?」と言う。
ドイツ人も気になるようでゴソゴソしている。
見に行ってみようかな、と思ったけど、やめた。
そのうちおさまるかな、と。

その後、ロミーの寝息。
犬の鳴き声は止んだし、そろそろ眠れると思った頃、
1階に誰かが入ってきた気配。
その後、少し歩いて階段を上ろうとしてやめる、ような音。
ドイツ人も気にしている様子。
えぇー泥棒?なに、めっちゃ怖い。
そのうち静かになって、ドイツ人はイビキをかいている。

そろそろ眠れるか、と思った頃、また犬が吠えだす。
こんなに人通りのない、道路に面してるだけの宿、夜中に誰が来るわけ!?
そしてまた1階に人の気配。
なぜか突然、カラーーーーーンと音を立ててペットボトルが落ちる。
誰も動いていないのになぁ・・・気のせいかなぁ・・・

そーいや寝る前にロミーと話していたことを思い出す。
2階に上る階段の途中、壁に飾ってあった仮面。
イタリアの祭りでありそうな、ピエロみたいな仮面が2つ。
そして怪しいあの大きな木箱。

「あの木箱なんで蓋開けてあるんだろ、
もしかして夜中にあの仮面が箱に戻るとか!?」
「じゃ、蓋閉じたら戻れなくなるから、蓋開けとこうかー」

箱の後ろにコンセントがあったので箱の蓋を閉じて、
そこに携帯を置いて充電していた私たち。
冗談でそんなことを話し、蓋を開けておいた。

「やっぱり一時的でも箱の蓋閉めてらいかんかったんだろうか・・・」
眠れないのでそんなことを本気で考えてしまう。

このかび臭さが、余計な想像を更にかきたてる。

そういえばアルベルゲの女性が私たちを案内したときの第一声が気になったな。
「カミーノは初めて?」
なんでいきなりそんなこと聞いたんだろう。
リピーターならここは怪しいって有名なのかな・・・

目に見えぬものへの恐怖や泥棒への恐怖と戦っていたら、
いつの間にか眠っていた。

翌朝、歩きながらロミーに話す。
「昨日、人が入ってきたような音がしてさ。」
ロミーも気づいていたらしい。
「私は刃物で刺されることをイメージしてたよ。」
そうなんだ。てっきり寝てるのかと思ってた。
ロミーはペットボトルが落ちたことも知っていた。
更に、犬を飼っているロミーは、
「飼い主にあんなに犬が吠えるわけないよ」と。
そうか。
では、オスピタレロが夜中に見回りにきたのかも?なんてことも
想像してたけど、それも違うみたいね。

朝、1階に行ったら玄関の扉が少し開いていた。
最後に入ってきたのはドイツ人青年だったから、
彼がしっかり扉を閉めなかっただけ?
彼は私たちが出発するときまだ眠っていたから謎のまま。

少人数の家庭的なアルベルゲもいいけど、もうあんな怖い思いは嫌だ。
今日のCeeのアルベルゲは同じ部屋に20人以上。
この方が私は安心。
個室も当分避けたい。